“競輪界最強”モンスター古性優作 KEIRINグランプリ初優勝を果たした縁の地・静岡競輪で2度目のV狙う
今年の顔であり、2025年S級S班所属となる9名の選手たちによる一発勝負。競輪界の一大決戦「KEIRINグランプリ2024」が30日、静岡競輪で開催となる。今回は栄冠を手にした地・静岡で2度目のVを狙う"輪界最強モンスター"古性優作を紹介する。(構成:netkeirin編集部)
勝利への渇望は誰より強い 輪界のモンスター・古性優作
昨年はグランプリこそ4着に敗れたものの、GI3勝で獲得賞金2億円オーバーと"輪界最強"の名にふさわしい圧倒的な力でファンを魅了した古性優作。今年も前半戦のビッグレースすべてで優出、記念で3勝し、この時点ですでに賞金的にもグランプリ出場は濃厚な位置につけていた。だが、輪界最強のモンスターがそれで満足するわけがない。 7月以降の後半戦もバツグンの安定感で富山記念優勝、G1オールスター競輪優勝、共同通信社杯準優勝、そしてG1寛仁親王牌連覇で今年2つ目のタイトルを獲得。全国の競輪ファンに絶対王者としての威厳を見せ続けた。 そんな古性にとって最もメモリアルな優勝となったのは、8月のオールスター競輪だろう。人気投票で1位を獲得した古性は、初日はおなじみ脇本雄太との輪界最強コンビでドリームレースに出走。3着スタートとなったが、翌日の一次予選2ではキッチリ勝利。シャイニングスター賞、準決勝へと駒を進める。 準決勝は北井佑季-郡司浩平-内藤秀久ら強力な地元・南関勢が相手で、古性は同期・窓場千加頼の番手。古性を背負った窓場は、北井の好きにはさせまいと気迫の先行。最終2センター、古性は強烈捲りで窓場に迫る北井を牽制し、わずかに空いたインコースから突っ込んできた松浦悠士もブロック。外に内に動き回る「古性スペシャル」で窓場を援護した。結果、窓場を差し損ねる形となったが、同期2人で決勝へ勝ち上がることに成功した。
同期・窓場千加頼とのワンツーでオールスター制覇
迎えた決勝戦。古性は準決勝と同じく窓場千加頼と連係。別線は新山響平を先頭に佐藤慎太郎-守澤太志-渡部幸訓の強力マーカー3人が付く鉄壁の北日本勢、地元勢は悲願のGI初制覇を狙う松井宏佑に郡司浩平、そして単騎で一撃狙う眞杉匠と混戦模様で、3連単のオッズも1番人気で38倍とファンの頭を悩ませた。 レースがスタートし、近畿勢は前受け。残り2周、新山の先行態勢になるが窓場がその後ろをしっかり確保。最終2コーナーで中団から鋭い捲りを仕掛けた窓場は、3コーナー過ぎに佐藤慎太郎から強烈なブロックを食らうも乗り越える。そして最後の直線、捲る窓場、粘る新山、新山の番手から伸びる佐藤慎太郎で大混戦となったところを古性が外から鋭く伸びて抜け出し、優勝のゴールを決めた。 古性は優勝インタビューで、決勝ワンツーを決めた同期の窓場を「これが彼の力。一緒に決められてうれしい」と語っている。