暗号資産「推進しないと日本は時代遅れに」 SBI北尾氏が語る金融デジタル変革の可能性
──暗号資産は一般的にはまだ投資の対象という認識が強いと思います 「制度を変えれば、様々な手段で暗号資産が実用化されるはずだ。例えば、国によっては自国の法定通貨よりも、ビットコインの方がよっぽど信用できると思っている国もいっぱいある」 「また貨幣の大事な機能の一つが価値を貯蔵すること。『デジタルゴールド』という言葉が最近使われるようになったが、ビットコインは価値の貯蔵にはもってこいだ。また、アメリカを中心に世界中で法整備がなされれば、暗号資産は国際送金などでもどんどん使われるようになる。より多くの送金が早くでき、コストも大幅に安い。そういう方向に世の中が動くと思っている」 ■グループ収益に大きく貢献、暗号資産事業をさらに拡大 ──SBIグループとしても力をいれていきますか 「暗号資産事業は今後ますます拡大していく。実際、グループの収益を見ても大きな貢献をし始めている。これは単に価格が上がったり下がったりという話ではない」 「例えば、仮想空間の中で、暗号資産を決済に活用する新しい経済圏が開かれていく。その経済圏で金銭を稼いだら、それを現実世界に持ってくることができる。このような世界になったら我々の世界はダブルになる。現実世界と、暗号資産の世界と。世の中が大きく変わるんです」 (構成/編集部・木村聡史) ※AERA 2025年1月13日号より抜粋
木村聡史