米、マグロ漁獲枠を1.8倍に 7月合意維持、日本に追い風
水産庁は9日、東部太平洋のクロマグロの資源管理などを議論する全米熱帯まぐろ類委員会(IATTC)年次会合で7月の国際合意を維持し、米国の漁獲枠を約1.8倍、メキシコを約1.5倍に拡大することが決まったと発表した。資源量が回復傾向にあることを踏まえた措置。日本は今後の国際会議で増枠を目指しており、今回の合意は追い風となりそうだ。 漁獲枠は、米国が現行の1017トンから1822トン、メキシコが6973トンから1万763トンにそれぞれ拡大する。2025年から2年間の措置として適用される。 年次会合はパナマで2~6日に開かれ、日本やカナダ、韓国など25の国・地域が参加した。監視や取り締まりについて、各国が統一的な措置を26年までに作成することや、メバチマグロとキハダマグロの資源管理に関し、禁漁期間の現行措置を2年間延長することにも合意した。 日本のクロマグロ漁獲枠では、IATTCとWCPFCの合同作業部会が7月に北海道で開かれ、25年以降に30キロ以上の大型魚を1.5倍に拡大するなどの内容で合意した。