ロシアは和平協議関与を 新興国から意見相次ぐ
【ビュルゲンシュトック共同】ウクライナ提唱の和平案「平和の公式」を話し合う世界平和サミットが16日、スイス中部ビュルゲンシュトックで閉幕した。新興国などからは招待されなかったロシアを和平協議に関与させるべきだとの意見が相次いだ。主催国スイスはロシアを交渉に引き出す策を模索したが、道筋は付かなかった。 全体会合では、サウジアラビアのファイサル外相が「信頼できるプロセスにはロシアの参加が必要だ」と主張し、ケニアのルト大統領は「ロシアがテーブルについていなければならない」と訴えた。チリのボリッチ大統領は「今どんなに難しく見えてもロシアをテーブルに連れてこないといけない」と指摘した。 ドイツのショルツ首相も「ロシアなしでは平和は達成できないのは事実だ」と認めた。サウジやインドなどはサミットの共同声明に支持を表明しなかった。外交筋によると、ロシア不在を理由に支持を見送った国もあったとみられる。
ゼレンスキー大統領は閉幕後の記者会見で「ロシアは公正な和平を望んでいない」と述べる一方、将来的にロシアと交渉する可能性はあると主張した。