米上院共和党、院内総務にスーン氏 トランプ氏から一定の独立性
[ワシントン 13日 ロイター] - 米上院共和党は13日、院内総務にジョン・スーン議員(63、サウスダコタ州)を選出した。上院共和党トップの院内総務を史上最長の約17年間務めたミッチ・マコネル氏(82)の後任となる。 親トランプ派選出を求める世論の圧力ではなく、議員本人の資質を重視した選択となった。 スーン氏が、ジョン・コーニン議員(テキサス州)や実業家イーロン・マスク氏の推薦を受けたリック・スコット議員(フロリダ州)を抑えて勝利したことは、上院がトランプ氏から一定の独立性を保つ可能性があることを示している。 スーン氏は穏健な制度派であり、党内に幅広く緊密な人脈を持つ経験豊富な議員と見なされている。 「この共和党チームはトランプ次期大統領の政策の下に団結しており、われわれの仕事は今日から始まる」との声明を発表した。 広報担当者によるとスーン氏は、同じく長年制度派として活躍してきたコーニン氏を29対24で破った。 スコット氏は第1回投票で敗退した。スコット氏には、トランプ氏の盟友マスク氏のほか、保守派評論家で熱心なトランプ氏支持者でもあるショーン・ハニティ氏など外部の有力者が支持を表明していた。 スコット氏の出馬により、通常は内輪の選挙にすぎない院内総務選びが、トランプ政権下での上院の独立性に対する最初の試金石の様相を呈していた。 共和党は上院100議席のうち少なくとも52議席を確保し過半数を奪還。下院でも多数派を維持する見通しとなっている。 スーン氏は記者会見で、トランプ氏が指名する候補者を速やかに承認し、歳出削減と国境警備の強化に協力することを目指すと表明。 「多数派を取り戻し、トランプ氏のアジェンダを実現するために下院の同僚と協力し始めることに興奮している」と述べた。