なぜ他球団の倍額提示を断ったのか ド軍入りの韓国至宝を突き動かした大谷翔平の“鶴の一声”「無視できなかった」
「見知らぬ土地での適応が一段と楽になる」
無論、期限ギリギリまで熟考を重ねた。その中で25歳の心を突き動かしたのは、『CAA』の看板選手であり、「ドジャースの顔」とも言えるメガスターの鶴の一声だったという。 「やはり大谷の存在は無視できなかった。キム・ヘソンは、昨年に米最大手のスポーツエージェンシーでもあるCAAと手を結んだ。世界最高のスターであるオオタニを保有している会社だ。そしてオオタニがドジャースを選択する過程があったため、CAAの意向がドジャース内に影響を及ぼしたと言えよう。CAAもチームの雰囲気と文化をよく知っているドジャース行きを勧めた可能性は高い」 さらに同紙は、こうも続けている。 「そして大谷はキム・ヘソンと同じ東洋人であり、同じエージェント、いわば『ファミリー』としている。ゆえにキム・ヘソンは好意を示すに違いない。ドジャースというスター軍団の中でも随一のスーパースターが世話をしてくれれば、見知らぬ土地での適応が一段と楽になる。昨年には米国でのトレーニングで顔を合わせ、大谷が様々なアドバイスを渡したことも分かっている」 し烈を極めた韓国の逸材を巡る争奪戦。そこに小さくない影響を及ぼした大谷の存在は、やはり凄まじいものがある。今後数年間においてこうした現象が続くと思えば、ドジャースが彼に10年総額7億ドル(約1015億円=当時のレート)を支払った意味も理解できる。 いずれにしても、キム・ヘソンが、ワールドシリーズ連覇の期待が高まるドジャースの中でどのような役割を担うか。デーブ・ロバーツ監督をはじめとする首脳陣の起用法に注目だ。 [文/構成:ココカラネクスト編集部]