国会には、質問もしなければ議員立法も質問主意書も提出しない「オールゼロ議員」が数多くいる
図表3:186国会「オールゼロ議員」衆議院 議員一覧(2)
「オールゼロ議員」はどの政党に多いのか ここからは、「オールゼロ議員」の傾向について見ていく事にしましょう。 図表4:「オールゼロ議員」政党別割合(186国会)
参議院には242議席ありますが、このうち「オールゼロ議員」に当たるのは、わずか6人だけでした。政党別に見ると、自民が3人、民主が3人になります。 これに対して、衆議院は、とんでもない事になっています。衆議院480議席のうち、質問回数ゼロ、議員立法提案数ゼロ、質問主意書提出数ゼロで要職にも就かない「オールゼロ議員」が、12.1%に当たる58人もいるのです。この「オールゼロ議員」の政党別割合を見ると、79.3%に当たる46人が自民、残りは民主3人(5.2%)、維新2人(3.5%)、生活1人(1.7%)、無所属6人(10.3%)でした。「オールゼロ議員」の中には総理経験者などの大物議員も多く、大臣経験者だけで半数近い24人を占めています。 またそんな中、これまでオールゼロ議員の常連だった菅直人 元総理が、186国会では2回(185位)の質問を行ったほか、質問主意書に関しては3回(13位)提出し、NPO法人 万年野党の三ツ星評価でもあとわずかで☆獲得というところまでいきました。これまで総理経験者が国会質問に立つなどという事はほとんど見られませんでしたが、今後は、こうした事も含め、大臣経験者の国会での活躍も変わってくるのではないかと期待します。 図表5:「オールゼロ議員」世代別割合(186国会)
また、今回該当した「オールゼロ議員」の年齢についても見ていくと、参議院の平均年齢が62.5歳、衆議院の平均年齢は61.2歳となり、その内訳を見ると、大臣経験者が66.6歳、大臣経験者以外が57.5歳でした。グラフを見ても、参議院が40代から70代までほぼ均等にいるのに対し、衆議院の大臣経験者は60代・70代に集中している事が分かります。衆議院の大臣以外の議員で見ると、40代から60代に多い事も分かります。