<私の恩人>兵動大樹 「すべらない話」常連の兵動、同期2人に救われた!
中でも、大輔が一番好きなノリで、2人でよくやってたのが、僕が吸ってる、すでに火がついているタバコに、もう一回火をつけると僕がえづくというノリ。収録の時も、僕の顔を見るなり「タバコ吸えや」と言ってくるんです。ポリープの手術後やったんでタバコは控えてたんですけど、僕の中で、その言葉はフリやと分かっていたので久々にタバコを吸った。すると、案の定、そこにさらに火をつけてくるんです。そこからは、当然のごとく、あのノリになるわけです。それを見て、大輔は「キャッキャッ」って言うてましたわ。 「きょうは頑張れよ」なんてことは全く言いませんけど、右も左も分からん場で、しかも病み上がりの僕に昔のノリをやらせるというのが、大輔なりのエールやったのかもしれませんね。ま、本人に聞いても「ただ、俺があのノリをしたかっただけや!」としか絶対に言わないでしょうし、ホンマにやりたかっただけだったのかもしれません(笑)。 ただ、その日をきっかけに、そこから松本人志さん司会の本編にも呼んでいただき、MVSもいただいた。7月中旬に大輔の収録があって、本編でMVSをいただいたのが12月。ありがたいことに、半年も経たないうちに、生活がガラッと変わりました。 その頃、同期のほっしゃん。と話をすることがあって、そこで言われた言葉が、ホンマにうれしかったんです。僕が「もし『すべらない話』に出してもらっていなかったら、どうなってたかと思うと恐ろしいわ」と言うと、ほっしゃん。が切々と言ってくれました。 「ひょうちゃん、今回は『すべらない話』で世に出たけど、頑張ってる人間は、もしそこで出なかったとしても、絶対に出てきてたから」。 大阪で漫才をやり、おしゃべりのイベント「兵動大樹のおしゃべり大好き」をやり、人知れずエンジンを温めてきたけど、車が走る場所がなかなかない。僕らはその時期が本当に長かった。だから、「頑張ってたら、誰かが見てくれてる」なんて話を聞いても、「そんなもん、誰が見てくれてんねん」とヤケになっていたこともありました。でも、ほっしゃん。の言葉を聞いて、「ホンマに、ちゃんと見てくれてたんや…」と初めて思えたんです。