「お煎餅」なのに「プリン風味」や「メロンパン風味」…意外な新フレーバーで人気の「雪の宿」が「大前提」にしていること
スーパーやドラッグストアのお煎餅コーナーには、実にたくさんの種類のお煎餅が並んでいます。その中には新発売されるものもあれば、子どもの頃から食べ続けているものも。筆者にとっても子どもの頃から馴染み深いお菓子があり、その1つが三幸製菓の「雪の宿」です。独特の甘じょっぱさ、そしてミルク感は他にはない味わいでしょう。 【マンガ】カナダ人が「日本のトンカツ」を食べて唖然…震えるほど感動して発した一言 一方で季節に応じて新しいフレーバーも発売されます。2024年秋では、プリン風味やメロンパン風味、コーンクリーム風味なども販売され、馴染み深いあの味とは違うなと感じた人もいるかもしれません。そこで三幸製菓マーケティング部の須田和恵さん、中田優さん、製品開発部の本間由里子さんに雪の宿の新フレーバーの開発や販売戦略などについてお聞きしていきます。
昔からの味わいと違うフレーバー。意外性も
雪の宿では通年で販売されているものの他に、2024年はメロンパン風味、プリン風味、コーンクリーム風味など、少々変わった味が販売されました。雪の宿は特有の甘じょっぱさが特徴のお煎餅。お煎餅というと和風のお菓子というイメージが強いかもしれません。 どこか懐かしくて、ほっこりする味わいなので、洋風な味わいの新フレーバーには意外性を感じた人も。実は筆者もその1人で、これまでチーズケーキやはちみつカマンベールなどもあるものの、2024年はちょっと攻めているような印象がありました。 ただ三幸製菓社内の中では、特に変わった味という認識ではなく、懐かしくて温かみのある世界観や、雪の宿特有の甘じょっぱさ、優しいミルク感はしっかりと残しているそうです。そのためこのような意見には意外性を感じるとのこと。突拍子もないフレーバーを販売するのではなく、世の中のブームもしっかりと捉えています。 世の中のトレンドを取り入れたフレーバーの1つがプリン風味です。昨今のレトロブームで、喫茶店のプリンが流行った時期がありました。世の中で話題になっている味の方が自然な形で手に取ってもらいやすいこともあり、この味を採用したとのこと。 一方、雪の宿が大切にしているのはほっこり感や甘じょっぱさがプリン味にマッチすること。これをクリアして初めて新フレーバーとして採用されることになります。新フレーバー開発の際には世の中のトレンド、多くの人のニーズをチェックすることになりますが、流行っている味ならいいということではないのです。