ホテルの部屋が丸見え…無料宿泊につられたカップルが“困った一夜”を過ごす様子が話題に「プライバシーゼロ」
「おしゃれなホテルにタダで泊まれる!」。数年前にそんな話に飛びついた人気ブロガーのカップルが、宿泊体験をSNSに投稿し話題になっている。実は2人に提供されたのは “完全ガラス張り”の部屋。 あらかじめその事実は知っていたが、夜の間に数々の不都合が生じ、無料の理由が判明した。 【動画・画像】完全ガラス張りで丸見えの中、宿泊するカップルの様子
リゾートホテルに無料宿泊! でも部屋は丸見え…
話題の宿泊体験を投稿したのは、“A Pretty Cool Hotel Tour”というTikTokで人気のアカウントを運営する旅行ブロガー、マーガレット&コリー・ビエナートだ。2人はこれまでも様々なホテルに宿泊しているが、ガラス張りの部屋での宿泊というアイデアが面白いと思い、敢行したという。 部屋を提供したパラディソ・イビサ・アート・ホテルは、アールデコ調のデザインと雰囲気を感じさせる、4つ星のリゾートホテルだ。大人専用のアート・ホテルとなっており、旅行サイトなどでは1泊4万円以上の宿泊料となっている。無料宿泊できるガラス張りの部屋はゼロ・スイートと呼ばれており、ロビーの真ん中に設置されている。
電気が消せない…夜に思わぬ展開へ
ニューヨーク・ポスト紙によれば、ホテル側からマーガレットとコリーに対し、部屋についてのはっきりとした説明はなかったという。そのため、実際にどういう環境になっているのかは、夜寝るときになって判明した。 最初に気が付いたのは、夜でも電気が消えないという事実だ。プライバシーは全くなく、投稿された映像には、床を拭き掃除するスタッフ、フロントでチェックインする宿泊客、豪華なベッドに横たわる2人の姿をぽかんと見つめたり写真を撮ったりする通行人の姿が映っていた。 部屋は完全な防音仕様ではないため、大きな音や音楽などが外から聞こえ、部屋での会話が外に筒抜けということもあったという。2人は眠れたというが、誰かのノックで目が覚めたこともあったらしい。
宿泊客も展示の一部
結局のところ、この部屋の目的は、宿泊している人を芸術の一部にすることだったという。マーガレットは、「基本的に、一晩中展示されているということ」と説明。ホテルがアート・ホテルであることを理解するためのリサーチを怠ったのが、失敗だったと話している。 そもそもこの部屋の宿泊に関し、ルールはまったくなかったという。マーガレットは、部屋は実験的なもので、最初から分かっていればもっと楽しくて違う体験ができていたはずだとし、次の機会があれば、見る人を楽しませるような仕掛けを自分から披露したいとした。「人生で最も奇妙な夜を過ごしたけれど、訪れる価値は絶対にあった」とポジティブだ。 投稿を見た人たちの中には、夜の状況を「悪夢」とした人もいたが、「楽しそう」、「やってみたい」という声もあった。ちなみこのホテル宿泊についてのフォローアップビデオも投稿されている。それによれば、浴室・トイレは専用で別に用意されているそうだ。もし宿泊するのなら、アイマスクと耳栓持参がお薦めだとマーガレットは話している。
文:山川真智子