プロ野球選手は自分の誕生日に活躍できるのか?
「今日は息子の誕生日だったので、ホームランを打ててよかったです!」といった感動のヒーローインタビューを目にすることもしばしば。祝ってもらえた方々にとっては、一生の思い出となる誕生日になったのではないだろうか。もしそれが、自分自身の誕生日だった場合は成績に反映されるのか、調べてみた。
全部で83人が出場
幸運にも今年、自分の誕生日当日に公式戦に出場した選手は、全部で83人いる(9月12日現在)。その内訳は、投手19人、野手64人。表1、2にはそれぞれ先発投手と主な野手の結果をまとめたので、ご覧いただきたい。
4人の先発投手がバースデー登板に挑戦
まずは、先発投手から(表1参照)。抑え投手やクローザーと違い、ローテーションを守って投げているだけに、その人数は4人と少ない。尚成の場合、今季初登板がバースデー登板となったわけだが、勝利投手の権利を持ったまま降板するも、味方が打ち込まれて逆転負け、誕生日を今季初勝利で祝うことが出来なかった。さらに、その後も先発を繰り返すものの、いまだ今季初勝利を挙げられていない。 5勝2敗と好調な中でバースデー登板を迎えた大竹も序盤に3失点し早々に降板。以降は、それまでの好調さがウソのように4勝4敗と力を出し切れていない。野上はバースデー黒星後、チーム事情で中継ぎに配置転換。小林宏之獲得後は再び先発に戻り4勝2敗と好調を維持。そして、今年唯一のバースデー白星を挙げている涌井だが、この日の勝利を機に! とは行かず、6勝11敗と大きく負け越しを喫している。また、先発ではないが、DeNA三嶋はバースデー登板を最後に2軍降格となってしまった。
高確率で出塁成功
次は野手について。先発、代打、代走など出場形態は色々だが、33人の選手が試合でヒットか本塁打を打っており、実に51.6%もの高確率で出塁に成功している。表2には、チームでレギュラーとして活躍している選手のバースデー試合の結果をまとめた。なお、「月別打撃順位」は、その選手が「自身の誕生月に残した打率」が「その他の月の月間打率」と比較して何位かを表したものとなっている。 51.6%が出塁しているとは言え、表2を見ても分かるようにレギュラークラスでも「当日に結果を出す」ということは容易に出来ることではなく、月別打率順位からも多くの選手が誕生日月だからといって特段活躍出来ているということもなさそう。