アフリカ南部ジンバブエの野生動物当局は１７日、過去４０年間で最悪の干ばつを受けて深刻な飢餓に直面していることから、ゾウ約２００頭を食料として配布すると発表した。ワンゲ国立公園で２０１９年１０月撮影（２０２４年　ロイター/Philimon Bulawayo）

Nyasha Chingono [ハラレ １７日 ロイター] - アフリカ南部ジンバブエの野生動物当局は１７日、過去４０年間で最悪の干ばつを受けて深刻な飢餓に直面していることから、ゾウ約２００頭を食料として配布すると発表した。 アフリカ南部ではエルニーニョ現象による干ばつで食糧不足となっており、地域全体で６８００万人に影響が出ている。 ジンバブエ公園野生生物局は「全国でゾウ約２００頭の殺処分を計画している」とし、肉は干ばつの影響を受けている地域に提供されると述べた。 ジンバブエでゾウの殺処分が行われるのは１９８８年以来で、国内４地区で実施されるという。隣国ナミビアも先月、ゾウ８３頭分の肉を食料として配布することを決定していた。 ジンバブエ、ザンビア、ボツワナ、アンゴラ、ナミビアのアフリカ南部５カ国にまたがる保護地域には、２０万頭以上のゾウが生息していると推定され、世界最大級のゾウ生息地となっている。 ジンバブエ公園野生生物局は、国内には８万４０００頭以上のゾウが生息しているが、適正な数は５万５０００頭だとし、処分される２００頭は大きな数ではないと述べた。