マツコも驚愕……!じつはいま「スーパーマーケット」が激変していた、その「納得の理由」
無料コーヒーや医療相談まで「ブランデ」
茨城県つくば市を拠点とするスーパー「カスミ」は、2022年から新業態店舗「BLNDE(ブランデ)」をオープン。顧客の滞在性を重視した新しい買い物体験や商品を提供することをコンセプトに掲げ、カフェテリアやワインバーを設置するなど、食体験にこだわった店舗運営を実践しています。特筆すべきは、独自の会員制プログラムとして「BLNDE Prime」を導入している点。コーヒー・紅茶の無料提供やアプリでの医療相談ができるなど、スーパーの枠を超えたサービスが話題になっています。
鮮度と安さを重視する「生鮮市場TOP!」と「マミープラス」
さいたま市北区に本社を構える「マミーマート」は、2つの新業態で注目を集めています。ひとつめは2019年からスタートさせた「生鮮市場TOP!」。生鮮品の専門店として料理好きが週に1度は通いたくなるスーパーを目指し、常に新鮮な商品を提供しています。その実力は、店舗に足を運んでみれば納得するほど。集客の強い原動力になる精肉だけではなく、野菜も魚も鮮度が良く、目を見張るような安さに驚かされます。 さらに弁当・総菜・自家製スイーツはスーパー関連のコンテストにおいて受賞常連になるほど。魚介類をふんだんに使った健康弁当やパティスリー顔負けの焼き菓子にワクワクしてしまう人は少なくないはずです。そしてもう一つが、生鮮市場TOP!をディスカウント型にした新業態「マミープラス」(2022年~)。品質を落とすことなく陳列方法の工夫や作業人件費を削減することで、低価格を実現。具だくさんのこだわり弁当が298円~398円の価格帯でずらりと陳列されている光景は圧巻です。 これらの新業態を可能にしているのは、マミーならではの流通システムにあり。一般的なスーパーが外部委託をするのに対し、マミーは生鮮食品の製造・加工を強みとするグループ会社の設備投資に注力。製造過程の効率化やコスト低減を実現しながら、鮮度、価格、独自性に圧倒的な強みを持つ総菜を生み出すことに成功しています。
良いものを丁寧に売る
これからのスーパーマーケットの戦いは、「良いものを丁寧に売る」という精神をおろそかにすることなく、高齢者の心をつかみ、激安に加えた独自性をいかに発揮できるかが勝敗のカギを握ることでしょう。今後自分の居住エリアに目新しいスーパーマーケットが登場する、パワーアップした、これから登場するなど、スーパー新業態の動向から目が離せません。
スギ アカツキ(食文化研究家)