目指すは優勝ただ一つ!全豪オープンジュニアに挑む17歳、齋藤咲良の「やり切りたい」熱い思い<SMASH>
柴原トレーナーに師事し始めてから、約半年。今の齋藤は、サービスの速度とコントロールの両方で、自分の成長を実感している。 「今日の試合では、シングルスもダブルスでも、一度もサーブをブレークされていないんです」 控え目な口調ながら、浮かべる笑みに確かな自信が滲んだ。 今年の“一般”の全豪オープン序盤戦では、「16歳の躍進」が一つの話題となった。ミラ・アンドレーワは4回戦に勝ち上がり、昨年の全豪ジュニア優勝者のアリナ・コルネーワは、予選を突破し本戦でも初戦で勝利。 なお、自身より一歳年少のこの二人に、齋藤はジュニア時の対戦で勝利している。特にコルネーワとは、昨年のジュニア・ファイナルズで2度対戦して、1勝1敗。 「彼女たちが、本戦で勝っていることはすごく尊敬するし、でも私も彼女たちに勝っている。可能性があることはわかったので、なるべく焦らずに、でもあそこに近づきたいなって……」 そう言い上げた視線の先には、ロッドレーバーアリーナ(センターコート)があった。 今回を最後のジュニア大会と定める齋藤の当面の目標は、「今年の全米オープンの予選出場」。胸を張りその地点へと向かっていくためにも、今大会で欲しいのは、「優勝」ただ一つだ。 現地取材・文●内田暁 ※齋藤が出場する全豪オープンジュニア・女子シングルス準々決勝は現地25日、3番コートの第3試合に行なわれる。対戦相手は第6シードのエマーソン・ジョーンズ(オーストラリア)