戦火を逃れて日本へ…ウクライナ人コスプレイヤーを直撃「日本のゲームとアニメが私の心を救った」
ウクライナでも人気の日本のアニメ作品
「日本のアニメに触れたのは、5歳の頃に『セーラームーン』に観たのが最初でした。当時、セーラームーンはウクライナの子ども達に大人気で私も大好きになりました。私の家のテレビはソ連時代の古いテレビで、白黒画面で観てたのですけど(笑)。その後、高校や大学で技術系の学科に進んだのですけど、同級生は男性ばかりで、彼らは日本のアニメやゲームが大好き。私も彼らと一緒にいろいろ話をして、いわゆる『オタサーの姫(オタクサークルの姫)』みたいな状況だったのです。それで、さらに日本のアニメやゲームについて、いろいろ知るようになりました。特に好きな作品?そうですね、『アキラ』や『エヴァンゲリオン』、『GANTZ』等が好きです。最近の作品では、『葬送のフリーレン』や『ダンジョン飯』、『ぼっち・ざ・ろっく!』等がウクライナでも人気があります」(アニャさん)。 日本のアニメ・ゲーム文化に親しみ、SNSでの人気も高まっているアニャさん。一方で、やはり、ウクライナへの思いも強い。「私のフォロワーの皆さんに、ウクライナの文化を知っていただけたら嬉しいです。今日は、ウクライナの伝統的な飲み物のクワス*の試飲会をしました」(同)。 筆者もクワスを御馳走になった。アニャさんが「ビールとコーラとパンと乳酸菌飲料の中間の様な味」と言っていた通りの味で、ほんのりと甘く、なかなか美味しかった。試飲会では、募金も集められ、ウクライナ人道支援のために寄付されるとのこと。恐らく、多くの日本人にとって、ウクライナの状況はテレビの向こう側の出来事なのだろうが、アニャさんの発信や活動が、ウクライナをより身近なものにしてくれるのかもしれない。 <取材・文/志葉玲> *通常、クワスには微量のアルコールが含まれているが、この日の試飲会で配られたクワスのアルコール度数は1%未満であり、参加した人々にも、あらかじめ微量のアルコールが含まれている旨は伝えられていた。
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