70歳代おひとりさま「貯蓄ゼロ」は何%いる?「財産は使い切りたい」派が39.5%に
物価上昇などの影響により「老後2000万円問題」から「老後4000万円問題」へと変わりつつある現代。将来資金について考える方も多いでしょう。 ◆【円グラフ】70歳代で「財産は使い切りたい」は何%?貯蓄ゼロの割合や年金平均額も徹底調査 老後資金について不安を抱える方は多いと思いますが、一方で「あの世にお金は持っていけない」として、財産を使い切りたいという意見もあります。 貯めたい派と使いたい派では、どちらが多いのでしょうか。 実は、70歳代・ひとり世帯の貯蓄ゼロ率は、26.7%にのぼります。今回は公的資料より、70歳代・ひとり世帯の貯蓄事情についてみていきたいと思います。 ※編集部注:外部配信先ではハイパーリンクや図表などの画像を全部閲覧できない場合があります。その際はLIMO内でご確認ください。
70歳代「遺産を残したい」or「財産を使い切りたい」どちらが多い?
70歳代おひとりさま世帯では、「遺産を残したい派」or「財産を使い切りたい派」どちらが多いのでしょうか。 金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[ひとり世帯調査](令和5年)」より、70歳代の「遺産についての考え方」を見ていきます。 ・老後の世話をしてくれるならば、こどもに財産を残してやりたい:10.7% ・家業を継いでくれるならば、こどもに財産を残してやりたい:0% ・老後の世話をしてくれるか、家業を継ぐか等に関わらずこどもに財産を残してやりたい:18.5% ・財産を当てにして働かなくなるといけないので、社会・公共の役に立つようにしたい:0.6% ・財産を残すこどもがいないので、社会・公共の役に立つようにしたい:3.9% ・財産を残すこどもがいないうえ、自分の人生を楽しみたいので、財産を使い切りたい:21.8% ・こどもはいるが、自分の人生を楽しみたいので、財産を使い切りたい:17.7% 「老後の世話をしてくれるならば」などの条件つきで財産を残したいという意見もありますね。 一方で、「老後の世話をしてくれるか、家業を継ぐか等に関わらずこどもに財産を残してやりたい」と考えている世帯も18.5%にのぼります。 「こどもはいるが、自分の人生を楽しみたいので、財産を使い切りたい」という意見が17.7%となりました。 こどもがいない世帯も足すと、39.5%が「財産を使い切りたい派」となります。 実は、すでに70歳代において貯蓄ゼロという世帯も少なくないのです。次章にてくわしく見ていきましょう。