【バドミントン ジャパンオープン】山口茜らが2回戦へ、高校生の宮崎は初戦で惜敗
ダイハツ・ジャパンオープン2024は、21日に第2日を行ない、女子シングルスで五輪3大会連続ベスト8の山口茜(再春館製薬所)が、世界ランク16位のポンパウィ・チョチュウォン(タイ)を破って2回戦へ進出した。 山口は、五輪から帰国後は体を休め、直前1週間での調整で臨んだため、どれだけ動けるか不安もあったというが、軽快な動きでストレート勝ち。打球のスピードが出にくい環境についても「元々、自分が(強打を)打って決めるスタイルではないし、動きも悪くはなかった。相手に(強打を)決められないという点に関しては、いいのかなと思う」と手ごたえを語った。 同種目では、インターハイを連覇した宮崎友花(柳井商工高)が初出場し、世界ランク8位の韓悦(中国)を相手に健闘。第2ゲームは、ゲームポイントを握ったが、勝負所でミスが出てしまい、ストレートの敗戦となった。スピード面では通用する手ごたえを得たと話した宮崎は「海外の選手との試合は、久しぶり。レベルが上がるので、最初(の方は)、かみ合わないことは想定していましたが、もうちょっと早く慣れれば。第2ゲームも取れるチャンスはあったかなと思う。自分がミスをしてしまうことが多かった。すごく大切な1本だったのに、思うように入らなかったところが、すごく悔しい」と試合を振り返った。 リザーブからの繰り上げで初出場を果たした日本B代表の水津愛美(ACT SAIKYO)は、2-0で2回戦に駒を進めた。 男子シングルスは、パリ五輪16強の奈良岡功大(NTT東日本)が李卓耀(香港)を破った。「1ゲームが終わった時点で相手が疲れているなと思ったので、もっと長くやろうと思ってやっていました」と長いラリーが続くタフなゲームを展開し、2-1の逆転で勝利をものにした。常山幹太(トナミ運輸)も2回戦へ進出。試合後には、今大会で日本代表活動を終えることを明かし「勝ち負けよりも最後に自分が笑顔で終われるように楽しんでやろうと考えてきた。次も記憶に残るようなプレーをしたい」と話した。 女子ダブルスは、五輪2大会連続出場を果たした松本麻佑/永原和可那(北都銀行)が、金慧貞/鄭ナウン(韓国)に1-2で敗戦。集大成の場として臨んだパリ五輪を終えたばかりだが、今大会を日本のファンにプレーを見せられる貴重な機会と捉えて調整してきただけに、松本は「結果として負けてしまったが、日本のファンの皆さんの前でプレーできたことは、よかった」と話した。今後については、永原が「まだ決められていないので、しっかりと2人で話して、皆さんに報告したい」と話すに留めた。 日本B代表では、廣上瑠依/加藤佑奈(再春館製薬所)が2-0で勝利。マッチポイントを握ってから苦しんだが、最後は25-23でゲームを取り切った。 混合ダブルスは、緑川大輝/齋藤夏(NTT東日本/ACT SAIKYO)が、繰り上げ出場した米国ペアにわずか20分で勝利。金子佑樹/松友美佐紀(BIPROGY)は、世界ランク4位の蒋振邦/魏雅欣(中国)に挑んだが、攻撃の形を作らせてもらえず、0-2で敗れた。 大会は、前日と合わせて全5種目の1回戦を消化。日本の男子ダブルスは、開幕日に全選手が出場したため、第2日は試合がなかった。22日に行われる大会第3日は、各種目の2回戦が行なわれる。なお、2回戦進出を決めていた女子シングルスの奥原希望(太陽ホールディングス)は、棄権。対戦予定だった仁平菜月(ヨネックス)は不戦勝で8強入りが決定している。
取材・文/平野貴也 写真/小山真司