風間トオル、“何もできなかった”俳優デビューから35年 ベテランのアドリブに驚かされた作品が転機に
◆進化する科学のスピードに負けない脚本が長年愛される理由
沢口靖子が主演を務める人気シリーズ『科捜研の女』(テレビ朝日系/毎週水曜21時)。25周年、season24まで歴史を重ねた本作に、2011年よりレギュラーキャストとして出演しているのが、化学担当研究員・宇佐見裕也を演じる風間トオルだ。俳優デビュー35周年を迎え、60代に突入してもいつまでも変わらぬ爽やかさを放つ風間に、本作の魅力やこれまでの俳優人生のターニングポイントなどを聞いた。 【写真】還暦を迎えても変わらない爽やかさ! イケオジぶりに拍車のかかる風間トオル 1999年のスタート以来、現行連続ドラマ最多シリーズ記録を更新し続けている本作。京都府警科学捜査研究所(通称・科捜研)の法医研究員・榊マリコ(沢口)を中心とした、ひと癖もふた癖もある研究員たちが、法医、物理、化学、文書鑑定などの専門技術を武器に事件の真相解明に挑む。最新の科学捜査テクニックと人間ドラマが絡みあうハイクオリティーなミステリーとして厚い支持を集めてきた。 2011年に化学担当の研究員として登場する前に、一度犯人役として出演経験もある風間。 「犯人役で出演した時に、科学から推理して事件を解決するというところに面白さを感じました。まさかレギュラーで入れるとは思っていなかったので、どんな感じだろう、ちゃんと科学者に見えないといけないなと思いました」。 演じる宇佐見というキャラクターは「化学が好きで没頭している。それで事件が解決していく面白味を感じ、そんな仕事をしていることを誇らしく思っているタイプ」と分析。シーズンを重ねるごとに宇佐見の役作りも深まっており、「どんどん科学が進歩するので、今まで知らなかったことを興味深く思ったり、台本にはないようなことでも知りたくて調べたりと、どんどん深みにはまっている感じがあります」と明かす。 長年愛され続ける本作の魅力を尋ねると「セリフにもあるんですけど、『科学は嘘をつかない』。科学で事件を解いていくという面白さにあると思います」と、ゲスト出演時に感じた最初の魅力が変わらず今も作品の柱にあることを挙げる。 「科学はどんどん発展しているじゃないですか。これまで知らなかったようなことが毎回出てくるので、演じていてもすごく楽しいですね。3Dプリンタなんて、この作品で初めて知って。実際に使っている神戸のラボをお借りして撮影したんですけど、興味津々でしたね。『え! これで、なんでもできるの?』『家もできるのかな?』ってみんなで言っていたら、今、3Dプリンタで家もできるんですよね。そんな最新技術をどんどん取り込んで、今回も新しい科学の力でびっくりするものがたくさんあるので、科学が続くかぎり、『科捜研の女』も成長していくのかなと思います」。