実写化待ったなし!? の刑事バディものから、芸人、探偵まで! 笑いあり、涙あり、加えて“学び”ありの「お仕事」系漫画4選【書評】
笑いあり、涙あり、加えて“学び”あり。幅広い世代から人気の高い漫画のジャンルといえば、やはり“お仕事系”ではないだろうか。馴染みのない職業も漫画なら理解しやすく、読むだけで得られるものは多い印象。そこで本稿では、さまざまな仕事を題材にした漫画を4作品ピックアップしてご紹介! 【漫画】「お仕事漫画」本編を読む まとめ記事の目次 ●下足痕踏んじゃいました ●ニラメッコ ●嘘解きレトリック ●犯人クン、何してんの?-探偵・鬼灯アロの事件簿-
凸凹バディの噛み合いがたまらない『下足痕踏んじゃいました』
刑事を扱った作品の中でも、ひと際高い人気を誇っているのがバディもの。タイプの違う二人が力を合わせて凶悪犯罪に立ち向かう勇姿は、いつの時代も多くの人に感動を与え、同時に憧れを抱かせてきた。そんな作品を好む人にオススメなのが、『下足痕踏んじゃいました』だ。 物語の舞台となるのは、川崎東署刑事第一課強行犯係。交番勤務から強行犯係に配属された警察官・加藤宙(そら)は、同じ班で教育係の工藤花とバディを結成する。花は華奢な女性である一方、柔道やロシアの軍隊格闘術・システマを習得している武闘派で、男社会をたくましく生き延びてきた。
対する宙は事件関係者に同情したり、うっかり現場を荒らしてしまったりと頼りなさが目立つ若手刑事。しかし、ここぞという場面で発揮する鋭い洞察力には目を見張るものがあり、要所で花を救っていく。 性格こそ正反対で、凸凹ぶりも目立つ二人。しかし、捜査では宙が類稀な洞察力を披露し、現場では花が男性顔負けのフィジカルを発揮するなど、意外に相性はピッタリ。なんとも見守りがいのあるバディなので、興味ある人はぜひ同作をチェックしてみてほしい。
『うらみちお兄さん』の作者が描くお笑い青春グラフィティ『ニラメッコ』
『うらみちお兄さん』で知られる漫画家の久世岳氏が手掛ける話題作『ニラメッコ』。主人公・水吉令と相方・朝木和からなるお笑いコンビ「ニラメッコ」を中心に、売れない若手芸人が夢を追いかける青春群像劇が繰り広げられていく。
「ニラメッコ」の二人は、芸人仲間「潮来」の八潮侘助と来海小太朗、そして「門真アミーゴ」の土井柴雄らと格安の事故物件でルームシェアしながらひとつ屋根の下で生活中。ときおり発生する心霊現象に悩まされながらも、いつか売れる日を夢見て腕を磨き続ける。 お互いに切磋琢磨しながら晴れ舞台を目指していくのだが、売れない現状に落ち込んで人を嫌いになってしまったり、ロケ番組に呼ばれてもネットで悪口を叩かれてしまったりすることも。そんな夢追い人が抱えるリアルな苦悩や葛藤こそが同作の読みどころで、そこから立ち直っていく姿に多くの読者が心を打たれている模様。 もがき苦しみながらも舞台に立ち続ける「ニラメッコ」をはじめとした若手芸人たちの生き様は、彼らのように何かを頑張っている人に勇気を与えてくれるはずだ。