【春高バレー】初出場の札幌大谷が初勝利…課題のブロック決まり天理をストレートで撃破
◆バレーボール ◇全日本高校選手権 第1日 ▽男子1回戦 札幌大谷2-0天理 (5日、東京体育館) 開幕し、道勢は男子で初出場の札幌大谷が天理(奈良)をストレートで破り初勝利。6日に高校総体王者・駿台学園(東京)との2回戦に挑む。男子で2年連続7度目出場の道科学大高は鎮西学院(長崎)にストレート負け。女子では初出場の旭川志峯が伝統校・八王子実践(東京)に、3年連続16度目出場の札幌山の手が明徳義塾(高知)に、いずれもストレートで敗れた。 **** 最後の1点をもぎ取ると、札幌大谷の選手たちに笑みが広がった。創部5年目での初出場でつかんだ初勝利。OH内山碧人主将(3年)は「この夢の舞台に初出場できた喜びと、この代で初勝利を飾れたことがすごくうれしい。これからの代につなげられる歴史を築いたと思います」と笑った。 課題の克服が本番で生きた。両サイドからの攻撃に加え、ブロックが機能。天理の比較的高さがない両サイドは、1対1で止めることを意識した。2年時までMBを務めていた187センチのOH藤盛大貴(3年)は「予選で結構ブロックアウトされて、全国大会までブロック練習をひたすらやってきたので、その成果が出た」と手応えを口にした。 高校総体では決勝トーナメント初戦の2回戦で、準優勝した東福岡に16―25、13―25のストレート負け。レフトしか通用しなかった反省を生かし、攻撃のパターンを増やしてきた。三原隆佑監督は「相手がものすごい攻撃のバリエーションがあったので、そこを見習うという意味で、意識も変わってキャプテン中心によくやってくれた」とうなずいた。 6日の2回戦では、総体優勝の駿台学園(東京)と対戦する。当日が35歳の誕生日となる三原監督は「忘れられない誕生日。臆することなく、しっかり攻め切って戦いたい」。藤盛も「少しでも爪痕を残せるように頑張りたい」と意気込んだ。歴史をつくったチームが、真っ向から世代最強に挑む。(山口 泰史) 〇…男子・道科学大高は鎮西学園に0-2。2年連続で初戦ストレート負けした。辻克典監督は「ディフェンス力の差が出た。逃げて負けたわけじゃないから、胸を張って北海道に帰って、親にやり切ったと報告してもいいんじゃないかな」と語った。元J2札幌でプレーしたビジュ氏を父に持ち、専大進学が決まっているOP佐藤ラニ海(3年)は「去年の借りを返せず悔しい。大学で悔しさをぶつけて、あこがれてもらえるような選手になりたい」と話した。 〇…女子・旭川志峯は初出場で名門・八王子実践に食い下がったが、0-2。一歩及ばなかった。福田まどか監督は「この環境に慣れて、力を発揮できるところまでいかなかったのかな。非常に残念」と振り返った。チームにとって初の全国大会。普段と違う電車での移動や、大歓声が上がる会場の雰囲気も初体験だった。戸村由那主将(3年)は「会場の雰囲気とかにのみ込まれ、力を出し切れなかった」と話した。 〇…女子・札幌山の手は明徳義塾に0-2。序盤から流れをつかめず、第2セットは一時リードを奪ったものの結果はストレート負けとなった。昨年の経験者が3人残り、上位進出を狙っていただけに渡辺徹監督は「まさか、こんな展開になるとは思っていなかった。自分たちの力を発揮してくれればいいのになと思ったんですけど、出せないような状況になってしまった」。小西杏奈主将(3年)は「1本のミスを引きずって、自分たちのバレーができなかった」と悔やんだ。
報知新聞社