前回王者・青森山田、まさかの10年ぶり初戦で涙 「トルメンタ」の餌食に…スタンドでは黒田前監督も応援
◆第103回全国高校サッカー選手権▽2回戦 青森山田(青森)1―2高川学園(山口)(31日・NACK5スタジアム大宮) 2回戦16試合が行われ、高川学園(山口)は「トルメンタ」(スペイン語で嵐の意味)と名付けたトリックCKから得点し、前回王者の青森山田(青森)を2―1で撃破。青森山田は10大会ぶりの初戦敗退となった。 史上9校目の連覇を狙った青森山田が、14年度以来、10大会ぶりの初戦敗退を喫した。後半7分、高川学園の「トルメンタ」の餌食となって先制点を許すと、同33分にもPKで失点。直後の同36分に1点を返し、迫力のある攻撃で相手ゴールに迫ったが、追いつくことはできなかった。試合後は、ほとんどの選手がピッチに倒れ込み、立ち上がることができなかった。 正木昌宣監督(43)は「不完全燃焼という感じで終わりました。気持ちの強さを、前面に出してしまう子たち。それが裏目に出てしまった」と話した。球際、セットプレーなど得意とする点で相手に上回られ、プレーに焦りがにじんだ。後半は持ち直した時間帯もあったが、連覇を期待される重圧を感じさせる試合内容だった。 スタンドには22年まで同校で指揮を執り、24年シーズンはJ1町田で3位と躍進した黒田剛前監督(54)も応援にかけつけたが、勝利を届けることはできず。過去10年で4度の優勝含め、6度決勝に進出した常勝軍団が、早すぎる冬の終わりを迎えた。(金川 誉)
報知新聞社