売りでも買いでも移籍市場の主役はリール?【ワールドサッカーダイジェストのザ・ジャーナリスティック】
幼少期はゴミ溜めを漁ったオシメーンをナポリに売却
2019年夏にシャルルロワから約28億円で獲得したオシメーン(写真)を、総額100億円超で売却したリール。この巨額の差益を再投資して戦力の維持と強化を図る。(C) Getty Images
いわゆる“トレーディングモデル”で高額移籍の選手供給側となってきたリールが、ふたたび従来の記録を塗り替えた。今夏はナポリにヤングタレントを売却した売りだけでなく、買いでも主役に踊り出るかもしれない。(文:フランソワ・ヴェルドネ/訳:結城麻里 2020年8月20日発売ワールドサッカーダイジェスト『ザ・ジャーナリスティック フランス』を転載) ―――◆―――◆――― ナイジェリアの大都市ラゴスでどん底の少年時代を過ごした若者が、この夏、移籍金のレコードを塗り替えている。リールからナポリへの移籍が決まった、ナイジェリア代表FWのヴィクター・オシメーンがその人だ。 オシメーンが育ったのは、ゴミ溜めがあり、腐臭の漂う地区だった。すでに母親を亡くしていた少年は、ゴミの山を漁っていた。ときには左右不揃いだが、サッカーシューズも掘り出した。 片方は有名ブランドの製品で、も
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