もし今の井上尚弥選手と対戦したら!?“神の左”山中慎介「メンタル的な部分も相当強いと思うんですよね」
プロゴルファーの丸山茂樹がパーソナリティをつとめるTOKYO FMのラジオ番組「ACN presents 丸山茂樹 MOVING SATURDAY」(毎週土曜 7:00~7:25)。8月31日(土)の放送は、前回に引き続き、元WBC世界バンタム級王者の山中慎介(やまなか・しんすけ)さんをゲストに迎え、お届けしました。
◆“神の左”山中慎介が注目している選手は?
丸山:山中さんは、これからのボクシング界をどういうふうに見ているんでしょうか? 山中:今はまだ自分でジムは出していなくて、(選手の)指導はしていないんですけど、いろいろと解説などをやらせてもらうなかで、本当に日本人の世界チャンピオンって、井上尚弥(いのうえ・なおや)選手を筆頭にすごく強い世界チャンピオンが多いんですよ。でも、一般的には井上尚弥選手……。 丸山:日本はどちらかというと過熱報道で、1人盛り上がるとそっちばっかりになっちゃうから。本当は良い選手がいるなか、もうちょっと同じように報道してくれるといいなと思うんだけど。 山中:そういうところはありますよね。(ほかにもいい選手はたくさんいるので)注目して見てほしいなというのはありますね。 丸山:井上尚弥選手のほかに、注目選手って何人かいるんですか? 山中:中谷潤人(なかたに・じゅんと)っていう選手が今、WBC世界バンタム級チャンピオンなんですけど、中谷選手は“ネクスト・モンスター”と言われているぐらい、ここ最近の勝ち方が凄まじいです。 丸山:バンタム級ということは、井上尚弥選手とも近いってことですか? 山中:井上尚弥選手はスーパーバンタム級で、1つ上の階級で4団体制覇(WBA、WBC、IBF、WBO)しているんですけど。 丸山:ぶつかろうと思えば? 山中:将来的にはかなり期待されていますね。ただ、WBC世界バンタム級チャンピオンの中谷潤人選手だけではなく、ボクシングは4団体あるんです。 丸山:はい。 山中:そのバンタム級で、あとの3団体のチャンピオンも全員日本人なんです。 丸山:なるほど。 山中:なので、(別団体の同階級世界チャンピオンの)どの選手と戦っても面白いですし、まだチャンピオン以外でも那須川天心(なすかわ・てんしん)選手とか比嘉大吾(ひが・だいご)選手とかチャンピオン候補がたくさんいるので。 丸山:天心選手はどうなの? 山中:天心選手は強いですよ。 丸山:やっぱり。強くなってきているんだ? 山中:前の試合は4戦目でしたけど、すごく強かったです。 丸山:なるほど。今後、ちょっとその名前には注目していきたいなと思います。でも、やっぱり井上尚弥選手の強さは、すごいものがあるなと思うんですけど、この強さって何ですか? パンチ力ですか? 山中:もう「すべてです」って言うしかないんですけど、やっぱりパンチっていうのが一番かなと思いますね。 丸山:同じ時代を過ごしてないのでタラレバですけど、もし山中さんが(現役時代に、今の)井上尚弥選手とぶつかっていたらどうなんでしょう? 自信というか。 山中:なかなか勝てるイメージが湧かないぐらい……(苦笑)。 丸山:ハハハハハ! (勝てるイメージが)湧かないぐらいすごい選手? 山中:すごいですね。メンタル的な部分も相当強いと思うんですよね。 丸山:なるほど。最後に、今後やりたいことなどはいかがですか? 山中:今はまだジムは出していないんですけど、やっぱり日本ボクシング界が盛り上がってほしいですね。世界チャンピオンも含めて、日本人のいい選手が本当に多いんですよ。 丸山:大きい選手がなかなか育たないというのが……。 山中:ライト級以上っていうのは、なかなか誕生しないので、そこの壁はかなりありますね。 丸山:なるほど。日本人もだいぶ大きい選手が出てきてはいるんだけど……。 山中:徐々に上の階級の選手も多くなってはいるんですけど、まだ(世界と)結構差はあるので、破壊力のある選手が出てきてほしいですね。 丸山:そういうところでも、今後の日本ボクシング界に注目していきたいと思います。 (TOKYO FM「ACN presents 丸山茂樹 MOVING SATURDAY」2024年8月31日(土)放送より)