【バレー】秋本美空(共栄学園高)が最後の春高へ「彼女の3年間がすべて出る」 【共栄学園高 中村文哉監督インタビュー】
日本の将来を見据えた秋本への指導
――2年前の中村監督の言葉を振り返ると、秋本選手について「どうにか日本のために」「オールマイティーで寿命の長い選手に」と言っていました。3年間見てきて、その成長はいかがでしょうか? まだまだ教えることはありますが、世界に通用するような打ち方や考え方はお腹いっぱい教えたつもりです。ただ、いい意味でサボり方もうまい選手。あれだけずば抜けているので、本気を出さなくても決まっちゃうんですよね。 でも、今回の春高予選は頑張りました。久々に本気を出したな、という感じでしたね。 ――1年生時はトスを上げたり、将来のためにさまざまなプレーに取り組んでいました 何かの取材でも言いましたが、セッターとしての素質もあって、最初はセッターとして育てようと思っていました。中学3年生から高校1年生のときは結構やらせましたね。トスを上げるシーンもあったので、今も二段トスはキレイに上げます。 ただ、よくよく考えて、日本代表の試合を見ていても、あれだけ大きいパスヒッターはあまりいません。古賀紗理那選手(元NEC)の引退報道もありましたし、 ああいうポジションが急務だと思いました。1年生のころはほんとうに細かったですが、3年生になって力強いスパイクも打てるようになってきたと思います。体の使い方が上手になりました。 ――特にどんなことを伝えてきましたか? 攻撃ではなくて、まずはレシーブができないとダメだよ、ということですね。あとは、高校のカテゴリーが終わったあとに、全部(ブロックの)上から打てるわけではないので、打ち方を教えました。 ――2年生時からはサーブレシーブにも力を入れていました 最初は全然ダメでしたが、今は確実にうまくなっています。やればやるほど絶対よくなるので、もっともっとうまくなる印象です。 ――当初は「お任せ」と言っていたキャプテンを経験し、チームを引っ張る自覚も出てきた印象です うーん、半分半分ですかね。でも、なんだかんだキャプテンにして正解だったかな、と思います。姉御肌で、チームを引っ張ったり、後輩の面倒を見ることもできるので。3年生がそれではダメだろ、というところもありますが、キャプテンになってからは少なくなりました。