「急激な老化は2回訪れる」新たに判明、老化予防のカギを握る“2つのタイミング”とは
研究グループが発表した内容への受け止めは?
編集部: アメリカのスタンフォード大学らの研究グループが発表した内容についての受け止めを教えてください。 中路先生: 本研究の特記すべき点は、「年齢とともに身体が徐々に変化(老化)していく」という既存の概念を覆したことであると考えます。特に40代半ばと60代前半の2時期に大きな変化(老化の加速)があることを科学的に証明したことは、大変有意な研究であると言えるでしょう。
今回の結果をどのように活かすことができるか?
編集部: 44歳と60歳で老化が加速するという今回の結果を、今後どのように活かしていける可能性があるのでしょうか? 中路先生: 具体的には、40代・60代の老化が加速する年代に近づいたら、適度な運動や食事療法をおこない、規則正しい生活を心がけるようにすることが「健康寿命」を延ばすのに重要であると考えられます。
編集部まとめ
アメリカのスタンフォード大学らの研究グループは、調整障害につながる生体分子の変化が44歳と60歳に集中していることを明らかにしました。人の老化は漸次進むのではなく、44歳、60歳前後の2期に加齢変化が集中することが示されたことで、今後私たちの老化へのアプローチはどう変わるのか、今後の研究などにも注目が集まりそうです。
監修医師
中路 幸之助 先生(医療法人愛晋会中江病院内視鏡治療センター) 1991年兵庫医科大学卒業。医療法人愛晋会中江病院内視鏡治療センター所属。米国内科学会上席会員 日本内科学会総合内科専門医。日本消化器内視鏡学会学術評議員・指導医・専門医。日本消化器病学会本部評議員・指導医・専門医。