宮崎県教員採用「3年生チャレンジ受験」優秀な人材確保へ…一部科目で、不合格でも4年時に再受験OK
宮崎県教育委員会は27日、来年度実施の教員採用試験について、一部の試験科目を大学3年生から受験できる「大学3年生チャレンジ受験」制度を導入すると発表した。教員のなり手は不足しており、受験機会を拡大することで優秀な人材の確保につなげたい考えだ。(浜崎大弥) 【表】教員採用試験の早期化イメージ
県教委によると、チャレンジ受験の対象は2026年度に卒業見込みの大学3年生ら。1次試験の筆記による教職教養試験のみを受験できる。合格した場合、4年生時に受ける筆記試験は専門科目のみとなる。不合格だった場合、4年生時にも教職教養試験を再受験できる。
採用試験勉強と教育実習が重なる4年生の負担を分散するほか、早期に受験機会を設けることで民間企業への人材流出を防ぐ狙いもある。
教員のなり手不足を巡っては、文部科学省が近年、採用試験の日程を前倒しするよう各教委に求めている。宮崎県教委は今年度の1次試験を前年度より約1か月早い6月中旬に行ったが、いずれの受験区分でも受験者数、志願倍率はともに過去最低だったという。
県教委教職員課は「一人でも多くの優秀な人材を確保するのが制度の目的。チャレンジ受験を通して学生に対する早めの教職への意識付けを図っていきたい」としている。