「片付けなさい!」はむしろ逆効果…。“自分で片付けられる子”になるある一言とは
片付けがもたらす「3大効果」は見逃せない!
まり:視覚からのストレスは大きいですよね。「片付け・収納」には、(1)時間的効果、(2)経済的効果、(3)精神的効果というも3大効果というものがあるんです。ざっくり説明すると、 (1) 時間的効果:片付けをすると探し物をする時間がなくなったり、作業の動線がスムーズになったりして、ロスタイムがなくなる (2)  経済的効果:整理整頓することで必要なものがわかるので、余計な買い物がなくなり、廃棄も少なくなる (3)  精神的効果:イライラやストレスが減って、精神的な安定や気持ちのゆとりができる つるの:すべてその通りって感じです。たかが片付け、されど片付けですよね! まり:私も「気づき」があったからこそ、生活環境が整い、精神的にも安定し、子育てや家事がラクになったので、悩んでいる方たちにこの効果や方法を伝えていきたいなと思っています。それに、大人だけでなく、子どもたちにも小さい頃から片付け方を身につけさせてあげたいとも考えています。
教育現場でも、片付け&収納の仕方を教えることは大切
つるの:子どものうちから自然と片付けや収納の仕方を身につけていくと“成長”にも効果があるのではないでしょうか。僕が先生として通っている幼稚園では、子どもたちに「お片付けしてね」とは言わず「先生のお手伝いをしてくれる人はいるかな~」と声をかけます。子どもって“お手伝い”が大好き。遊びに夢中だった子どもたちが、この一言で、我先にと競って、先生の“お片付け”を手伝い始めてくれるんです。 僕が教育実習の中で「お片付けを促すにはどうしたらいいのだろう」と思っていた時に、他の先生が実践していたこの言葉がけを見て「すごい! こんな魔法の言葉があるなんて」と感動したものです。 また、お道具箱には収納方法の見本写真を貼って、字が読めなくてもきちんと収める場所がわかる工夫もしていました。これは「元あった場所にしまう」気持のよさと「きちんとお片付けができた」という成功体験を得るいい方法だなとも思います。 まり:そのお片付け方法は、家の中でも実践できそうですね。 つるの:つるの家では、子ども5人それぞれにおもちゃ箱を与えて「自分のものは自分の箱にしまう」ようにしていました。それと、家の中では子どもたちが遊ぶスペースも決めていました。そこに本棚やおままごとセット、各自のおもちゃ箱を置いて、子どものプレイルームのようにしていたのです。そうすることで、リビングにブロックが落ちていたり、おもちゃが散乱したりということも基本的には避けることができました。 まり:遊ぶスペースと、おもちゃなどを片付ける場所を作っておくと「散らかっていても目をつぶっておこう」と、ママたちが言い訳ができるし、片付け時間やストレスも軽減できていいですね。