鈴木砂羽さん(52歳)『愛の新世界』での大胆デビュー秘話…「大胆不敵な新人なんて言われましたが」|美ST
「50代になり、やっと自分の生き方にOKを出せるようになったんです」と語る俳優、鈴木砂羽さん。それまでは人から言われたこと、特にお母さんから言われたことに縛られ、他者が求める像と、自分自身の理想像との乖離に思い悩み、そのはざまで自信喪失状態に陥ってしまったと語ります。俳優を目指してデビューに至った経緯や、20代~40代での紆余曲折について、お話をお伺いしました! ▶︎ショートヘアに輝く笑顔が素敵でカッコよすぎる…!【鈴木砂羽さん・52歳 画像集】
お話を伺ったのは…俳優・鈴木砂羽さん(52歳) 《Profile》 1972年生まれ。静岡県出身。美術短期大学を中退後、文学座の研究生となる。研究所卒業後の94年、映画『愛の新世界』で主演としてデビュー。圧倒的な存在感でブルーリボン賞など各新人賞を多数受賞。その後、舞台やテレビドラマでも幅広く活躍。直近では、テレビ朝日のドラマ「相棒 season23」に出演中。ドラマ、映画、舞台、バラエティのほか舞台演出、マンガの執筆など幅広い表現ジャンルで活躍している。
高校の三者面談で「女優になりたい!」宣言。先生には小馬鹿にされました
最初から俳優を目指していたワケではないんです。両親が多摩美術大学で美術を学んでいた影響で、家庭には常に絵画や絵の具やトルソーといった美術の要素が散りばめられていて、自然と自分もそっちの方向に行くんだろうな、とは思っていました。画家や漫画家に憧れたのはとても自然な流れだったんです。 でも極論を言うと、表現ができれば何でもよかった。文学に傾倒していたなら小説家を目指していたかもしれませんし。 そんななか俳優という方向を目指し始めたのは、父からカメラを向けられたのがきっかけ。 当時父は自主制作映画の団体と関わりがあって、彼もカメラを持ち、しょっちゅう私を撮影してくれていました。カメラの前で『あっちに行って』『そこで振り向いて』と父にあれこれオーダーされるのは楽しかったです。当時モダンバレエを習っていたので動きは軽快でした。そうしてカメラ前で何かするのは、自分の扉が一つ開いたような感覚でした。 なので少し恥ずかしかったのですが、高校の三者面談で勇気を出して『女優になりたい』と言ってみたところ、先生にはそれはそれは小馬鹿にされてしまいました。でもその時口に出したから『女優になる夢』は本格化していったのだと思います。