どちらが正解!? 細いタイヤと太いタイヤ、太さを変えると走りに違いは生まれるのか?
走りに違いはあるものの、優劣はなし
バイクのタイヤは、大きさの違いだけでなく、太さにも違いがあります。一般的に、排気量が上がるほど、タイヤの幅が太くなる傾向がありますが、中にはあえて太いタイヤを好み、純正のものから太いタイヤに変える人も少なくありません。 【画像】「えぇぇぇぇ!」これが細いタイヤと太いタイヤの走りの違いの理由です! 画像で見る(10枚)
「単純に見た目がかっこよくなるから」という理由も多いようですが、タイヤの太さを変えることで走りに違いは生まれないのでしょうか。 結論から言うと、タイヤの太さを変えれば走りにも違いが生まれ、メリット/デメリットも生じます。たとえば見た目の変化以外では、太いタイヤにするメリットは主に以下の点が挙げられます。 まず、グリップ力が高くなる点。これは、単純に太いタイヤの方が細いタイヤよりも地面に接する面積が広くなるためです。これにより、エンジンのパワーを最大限活かしながら力強い走りができるほか、コーナリングや急ブレーキの際にもスリップしづらく安定するといった特徴があります。 上記を踏まえると、細いタイヤのデメリットは、「グリップ力が低くなる」であると言えるでしょう。しかしグリップ力に関しては、「太いタイヤはグリップ力が高い」「細いタイヤはグリップ力が低い」とも言い切れません。
これは、「面圧」が関係してくるためです。面圧とは、単位面積にかかる荷重のこと。同じ荷重を受けるとき、接地面積が大きいと圧力は分散します。つまり太いタイヤにして地面との接地面積を大きくするとその分面圧は下がり、細いタイヤにして接地面積を小さくするとその分面圧が上がるということです。面圧が上がれば、当然グリップ力は上がります。 「結局、どちらの方がグリップ力が高く滑らないのだろう」と混乱する人もいるかもしれませんが、荷重やパワーに釣り合う太さであれば、どちらでも高いグリップ力を発揮できるということです。 なお各メーカーはこれらを踏まえて、タイヤのパフォーマンスを最大限発揮できる最適な太さ、大きさを導き出しています。そのため一概には言えませんが、性能面に関しては純正タイヤが最も合っているとも言えるでしょう。