無理のない登山を 山岳警備隊、室堂で事前計画提出呼びかけ
県内で山岳遭難が相次ぐ中、登山届の提出が伸び悩んでいる。2023年は遭難者のうち、提出したのは約半数にとどまった。「山の日」の11日は、利用をPRする県のキャンペーンが、立山黒部アルペンルートの室堂ターミナルで行われ、県警山岳警備隊員らが観光客に無理のない登山計画の作成を呼びかけた。 県によると、23年の県内の山岳遭難者144人のうち、登山届を出したのは78人だった。提出率を上げようと、県は紙以外にウェブサイトやアプリでも届け出ができるようにしている。 キャンペーンは、山の日に合わせて毎年実施。県警山岳警備隊の小高浩明小隊長は「行程や装備を整理するためにも、事前の計画は大切。出発前に登山届を提出してほしい」とPRした。 京都市から訪れた岡正人さん(56)はキャンペーンをきっかけに初めて登山届を出したといい「今後も何かあった時のために提出するようにしたい」と話した。