ビットコインはいつ上昇に転じ、強気相場はいつまで続くのか──半減期の影響と今後の価格推移は?【bitbank長谷川氏・ロング解説】
「ビットコイン一択」という戦略
──今後の暗号資産の投資戦略は、やはり長期保有ということになりますか。 答えとしてはつまらないものになりますが、個人的にも初心者であれば「ビットコイン一択」で良いと思います。暗号資産市場で複雑に分散させることは結構難しいことです。これから暗号資産投資に挑戦してみる方は、ビットコイン、あとは広げるとしてもイーサリアムを長期保有することから始めると良いでしょう。慣れてきたら、ある程度テーマ性で選んでみても良いと思いますが、今年は強いテーマを持ったブームみたいなものがまだ生まれていません。 過去にはイーサリアムキラーが注目されたり、NFTブームでイーサリアムやソラナ、アバランチが注目されました。ですが、今年はビットコインETFに話題を持っていかれています。強いて言えば、AI(人工知能)関連の暗号資産を少し保有するとか、テーマを絞って、投資することはありだと思います。 ただし、アルトコインは長期の展望を予測することは非常に難しいです。時価総額も人気があるときは上位に来ていても、半年したら100位以下になっていることもあります。次の上昇サイクルが来るまで、ずっと横ばいになって、まったく動かない銘柄もあります。 その点、イーサリアムは長期的な予測を行うことができ、今回もビットコインに連れて、前回サイクルの史上最高値を更新できていますし、アップグレードが年に2、3回あるなど、判断材料があります。単純な理由ですが、そうしたことから、ビットコインとイーサリアムは長期保有が可能だと考えています。 広くビットコイン投資については、ポートフォリオを分散させる意味でビットコインを少し保有しておくと良いという意見と、株価と連動しているから意味はないという意見がありますが、個人的にはどちらも正しいと思っています。確かに特定の期間で見ると、ビットコインはどんな資産とも相関関係がありません。ですが、非常に長い期間を取ると、米国株と同じ動きをしています。 ──今、日本では「貯蓄から投資へ」と言われ、アメリカのETFへの投資が人気になっていますが、ビットコインを少し保有することは選択肢になり得るのでしょうか。 上昇幅でみると、米国株をアウトパフォームしています。ですので、株と同じ動きをするかもしれませんが、持っておけば良い結果になる可能性があります。株よりも高いα(市場平均を上回るリターン)を期待できるという観点から保有を考えても良いのではないでしょうか。 |インタビュー・文:増田隆幸|画像:Shutterstock
CoinDesk Japan 編集部