沼津で自動運転バス実証実験 沼津駅と港を結ぶ次世代交通システム
沼津市で12月7日から、自動運転バスの実証実験が始まる。(沼津経済新聞) 2020年から行う同実験。これまで静岡県のプロジェクトの一環として行っていたが、今年は静岡県内で唯一採択された国土交通省の「走行空間実証実験」として実施する。 【写真】走行ルート全線に破線状のグリーンラインを表示する 沼津駅と沼津港を結ぶ「さんさん通り」を1日5往復する。加速や操舵(そうだ)、制動などを自動で行い、必要に応じてドライバーが介入する自動運転レベル2を採用する。昨年度と比べて車両サイズを大型化し、乗車人数を6人から15人に、走行速度は19キロから40キロに引き上げる。 車や歩行者が多い沼津港近くの交差点にセンサーなどを設置し、地上からも歩行者や対向車を検知してバスやコントロールセンターに伝える「路車協調システム」に加え、今回は走行ルート全線に破線状のグリーンラインと「自動運転車」の文字とバスのアイコンを表示し、一般車両の挙動についての効果検証も行う。2027年度の通年運行を想定する。 沼津市都市計画部まちづくり政策課交通政策室の芹澤徹さんは「観光地である沼津港へは自家用車による来訪が多く、沼津駅を含む中心市街地との回遊があまり見られないため、にぎわいの波及が長年の課題となっている。近年は、既存路線バスのドライバー不足といった公共交通の課題も顕著。これらの課題の解決のため、沼津駅~沼津港間という中心市街地のメインストリートを自動運転車両が走行することで、異なる魅力を持つ拠点間の交通ネットワーク強化により、街全体へにぎわいを波及させ、ドライバー不足の解消を図る」と話す。 「『ちょっと未来を先取りした沼津』の実現に向け、最新の技術を導入したバスの自動運転の実証運行。休日のお出かけやお買い物に自動運転バスに乗って出かけてほしい。本格的な運行に向けて、皆さんの声も聞かせてもらえたら」とも。 運行日は、12月7日・8日、同13日~15日。1日5往復。
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