研ナオコが志村けんや八代亜紀、りりィら“天国の盟友”への思いを吐露「最期の顔が本当にきれいでした……」
記録と記憶で読み解く 未来へつなぐ平成・昭和ポップス 研ナオコ(3)
連載『記録と記憶で読み解く 未来へつなぐ平成・昭和ポップス』では、昭和から平成初期にかけて、たくさんの名曲を生み出したアーティスト(もしくは関係者)にインタビューを敢行。令和の今、Spotifyなどの音楽ストリーミングサービス(サブスク)で人気の楽曲をランキング化し、各曲にまつわるエピソードを深掘りすることで、より幅広いリスナーにアーティストの魅力を伝えていく企画である。 【写真14枚】ハードな劇場公演中、研さんご本人は痩せてしまうが「富美男はどんどん太る」そう
3回にわたり登場してもらったのは、歌謡界のベテラン・研ナオコ。インタビュー第1弾では、現在Spotifyで人気TOP3の楽曲について、さらに第2弾では、中島みゆき提供作品や、田原俊彦とのデュエット「夏ざかりほの字組」などのヒット曲について振り返ってもらった。研ナオコ編の最終回となる第3弾では、近年、天国へと旅立っていった歌手仲間や、今後の予定について語ってもらおう。 (インタビュー第1弾→研ナオコ、令和でも大人気の中島みゆき提供曲「あばよ」のヒットを振り返り「レコード大賞はいらないと即答しました」 / 第2弾→研ナオコが明かす、中島みゆきやTHE ALFE、田原俊彦との“リアルな関係性”「トシは、ずっと弟のような存在」)
同年代歌手らの訃報受け、心境は? 志村けんとの“伝説コント”も振り返る
まずは、Spotify第23位に入った「悲しい女」から。本作は、2023年10月に亡くなった谷村新司の提供作。研ナオコは同年11月のコンサートで、涙まじりに哀悼の意を述べながらも、果敢に歌ってみせた。 「谷村さんとは、(彼が所属するバンド、アリスとの)デビュー時期がほとんど一緒で、テレビ局やラジオ局で顔を合わせることも多かったんです。あるとき、谷村さんがご自身の楽屋から、遠くにいた私のほうをパッと見たので、ニコっと挨拶をしたんですが、あとで“楽屋泥棒がいたのかと思ったよ(笑)”なんて言われて(笑)。“勘弁してくださいよ~”って言い返したのを覚えています。当時は実際、裏方スタッフのふりをして楽器を持って行ってしまう“楽屋泥棒”が流行(はや)っていたんですって。でも、そこから仲良くしていただいて、あるテレビ番組ではクリスマスソングを一緒に歌ったこともあります。私、普段は年末のディナーショーですらクリスマスソングを歌わないのですが、“谷村さんとだったら”と、スタンダードなものを何曲か歌いました」