何事も始めるのに遅いことはない――在籍9年、OL兼業メンバーだった新内眞衣が30歳を迎えて語る乃木坂46
私は期待されてなかった
「『アイドル=3~4年で活動を終える』というイメージがあったんですよ。それが『まさか!まさか!?』を繰り返していたら約9年。人生って予想だにしないことの連続ですね」 新内に転機が訪れたのは大学3年時のこと。就職活動の傍ら偶然見つけた乃木坂46の2期生オーディションに合格した。2013年5月、初お披露目の日。2期生メンバーとして「大人の階段・一段目」を踏んだ彼女の道のりは約9年にわたり続き、2022年1月にいよいよ30歳を迎えた。 2014年春から2018年春まで、奨学金返済のために活動と並行しニッポン放送の関連会社でOLとしても働いた。2019年から雑誌モデルの活動が始まり、舞台女優としても非凡な活躍を見せるなど、乃木坂46メンバーの中でも新内の八面六臂(はちめんろっぴ)ぶりは特に際立つ。しかし、新内は自らを「超普通な人」と語る。期待をかけられていなかったと自嘲もする。 「OL時代の上司が今『オールナイトニッポン』のプロデューサーを務めていて、現場でお会いするたびに『いやあ、ここまでやる子だとは思わなかったよ』と言われます。昔は、そこまで期待値は高くなかったそうです(笑)」
チャンスは誰にでもある、けれどつかめるのは一握り
新内には、ラジオパーソナリティーという顔もある。2015年に『OL兼任アイドル 新内眞衣のまいちゅんカフェ』(bayfm)を1年にわたり担当、番組終了とともに『新内眞衣のオールナイトニッポン0(ZERO)』(ニッポン放送)がスタートした。 「『1年で終わる枠なら、自分のことを少しでもアピールできたらいいよね』とスタッフさんと話していました」 いい意味で飾らない生活臭が滲み出たキャラと自然体で肩の力が抜けたトークは、深夜3時という深い時間の仕事終わりのリスナー、仕事中のリスナーの耳にぴたりと合った。番組開始当初は1年限りの放送と告げられた番組は気づくと2年、3年と続き、2019年3月には『乃木坂46のオールナイトニッポン』と題を変え、1部昇格を果たした。