地域と子育てをつなぐ「居場所」を やっていることは“プライスレス” 女性小児科院長の願い
■「みんにゃ食堂」を立ち上げたのは小児科医!? 「みんにゃ食堂」を立ち上げたのは、金子小児科の金子淳子院長です。 金子小児科・金子淳子院長 「今は孤立した子育てといって家庭が地域に対して閉じがちになるけれども、地域の中で地域のみんなが子育て家庭を支えるっていう雰囲気づくりができたらいいなと思って」 子どもの健やかな成長には、医師としての診療だけではなく環境を整えることも大切だと考えています。 食事の提供にとどまらずさまざまなイベントも開いて、子どもたちが喜ぶ姿を見てきました。 しかし、コロナ禍にはみんなが集って食事をすることは難しくなりました。代わりに弁当の無料配布を始めましたが、このときに気付いたことがありました。 ■コロナ禍で見えてきた課題 「来るのを待つ」のではなく「働きかける」 金子小児科・金子淳子院長 「それまでと全く違う光景が目の前にやってきて、いつも来たことのない人たちが、行列を作ってお弁当を待つ姿だったんです。こういうみんにゃ食堂のようなにぎやかなかたちでは来ることが出来ない人がいるということに気がつきました」 食事を必要としている人のなかには、遠慮があったり、大勢の人といるのが苦手だったりと、さまざまな理由で子ども食堂に訪れることをためらう人もいました。 金子院長は「来るのを待つ」のではなく、「働きかける」ことが必要だと考えました。 困難を抱える子育て世帯が孤立しないよう支援する国の事業で始めた「うべおたすけまんぷく便」では市と連携し、困窮度の高い家庭に対して食材を届ける活動に直接関わりました。その中でいろいろな状況の子どもたちと出会い、必要なことが見えてきたそうです。 金子小児科・金子淳子・院長 「どこか拠点となるようなところが欲しい。そこにはいろんな機能、例えば子ども食堂もそこでやりたいし、食事の配食もしたいし、学習支援もしたいし、加えて宿泊出来るところ、いざというときに避難場所になるような場所が欲しい。自分自身の活動の目印というか指標になるような拠点が必要だなと思うようになって」
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