「夏休みいらない」13%──困窮家庭の切実な声 給食ナシ、エアコン代で負担増 “体験格差”の悩みも【#みんなのギモン】
■子どもの夏休みの「長さ」どう思う?
馬野記者 「困窮世帯にとっては、夏休みの悩みは食事だけではありません。キッズドアによる困窮世帯への調査の中で、夏休みが『今より短い方がよい』と答えた人は47%、『なくてよい』は13%いました」 「理由としては、子どもが家にいることでエアコン代など生活費がかかるから、という答えが78%と最も多くなりました。同じく7割を超えて74%だったのは、『子どもに夏休みの特別な体験をさせる経済的な余裕がないから』でした」 「最近、体験格差の問題が指摘されていますが、単に遊びに行って楽しいではなく、学びや出会いのチャンスの差が生まれてしまうとも言われています。学力の差や将来の所得の差につながる可能性もあると言われています」
■少しでも楽しく過ごしてもらう工夫
馬野記者 「取材した親御さんは、悩みながらも少しでも楽しく夏休みを過ごしてもらいたいと工夫していました」 「先ほど紹介した都内のシングルマザーの女性は、『家族みんなで、一番かわいいセミを見つけられた人が優勝!のような大会をしたり、“ふりかけパーティー”をしたり、背伸びせずできる範囲でやっています』と話していました」 鈴江アナウンサー 「子どもたちが喜びそうな企画ですね。素敵」 河出アナウンサー 「親御さんの温かい気持ちも伝わってきますよね」 馬野記者 「体験格差をめぐっては、NPOや企業が格差を解消しようとイベントを開催するといった動きが広がっています。ただ、そうした支援の情報が届きにくいという声も聞かれています」 鈴江アナウンサー 「夏休みはまとまった時間ができることで、親にとってやることも増えます。負担という側面もあるかもしれないんですけれども、いつもと違う時間を過ごすことで、ぐっと成長する期間でもあるんですよね」 森アナウンサー 「普段やっているささいなことが、長く時間をかけることによって特別になったりもしますからね」
■NPO法人理事長に聞く…社会のあり方
鈴江アナウンサー 「工夫することで乗り越えることもできるとは思うんですけれども、一方で経済的に困窮していることで体験をなかなかさせてあげられないという声もあるのが実態です」 「困窮世帯、特にひとり親世帯の約半数が相対的な貧困とも言われています。そういった世帯への社会的な支援も求められますよね」 馬野記者 「ひとり親の家庭では、少しでも収入を増やそうと頑張って働いた結果、これまで受けられていた給付の対象から外れてしまったり、児童扶養手当が減ってしまったり、結果的により困窮した状況になってしまうこともあるといいます」 「キッズドアの渡辺由美子理事長は『本当に困っている方に手厚く支援することが必要』とした上で、『普通に働けば普通に子育てができる社会を実現してほしい』としています」 (2024年8月6日午後4時半ごろ放送 news every.「#みんなのギモン」より)
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