東大生が授業をボイコット。1月に東大で起きていた学生ストライキ、教養学部で配られたビラに書かれていた訴えとは?
「山猫スト」とは?
ビラにはこうある。 「自分の判断で授業をボイコットすることです。」 さらに、授業を休む理由も書いてある。 「元日と成人式の間に授業があることで、実家と東京を行ったり来たりしなければなりません。学生の声を無視する大学に抗議するため、2日間ストライキを行います!」 切実な悩みだ。お金と時間を費やして1回多く往復するか、成人式を諦めるか。現役で合格した2年生や浪人した1年生にとって、重要なことなのだ。 東大の1年生と2年生が所属する教養学部は、自治会との交渉で休みを延長することは難しいと回答していることもビラに記載されている。 このビラを読んで、ぼくと友人は、冬休みを2日間後ろにずらせばいいじゃないかと思った。つまり、12月30日(土)から1月5日(金)までを冬休みにすればいいと考えた。 きっとその場合に起こる不都合があるのだろう。 ただ、交渉するのなら延長以外の解決策も探って、その結果をすべて載せるほうがよりよい。そうすれば、ビラを読んだ人の共感をさらに得ることができる。 交渉は決裂した。東大が冬休みを延長することは難しいと理解している彼らは、ストライキの実施を呼びかけることにした(休みの延長について、他大学との制度の違いや文科省の取り決めによって、それが難しいことを東大生は理解している)。 つづきの【後編】では、交渉決裂で本当に山猫ストは決行されたのか? 東大生はシンプルに自主休講するのでなく、なぜスト権を行使するのか?……についてお話いただきます。
元国税芸人 さんきゅう倉田