お札のデザインが変わるのはどのようなとき? 偽札対策になっているって本当?
2024年7月から発行された新紙幣に採用されている高度な技術
2024年7月から発行された新紙幣では、従来の偽造防止技術を引き続き使用し、以下のような高度な技術も追加されています。 ●高精細すき入れ ●3Dホログラム それぞれについて詳しく見ていきましょう。 ■高精細すき入れ 新しい紙幣には、最新の高精細すき入れ技術が採用されています。従来の紙幣では明るい場所で柄が浮かび上がる仕様でしたが、新しい紙幣は肖像の周囲に細かな模様が浮かび上がる仕様です。最新の技術により、偽造防止がさらに強化されています。 さらに、肖像の透かしに加えてすき入れバーパターンと呼ばれる縦の棒の透かしが追加されており、1万円札には3本・5000円札には2本、1000円札には1本の棒の透かしが入っています。 ■3Dホログラム 1万円札と5千円札には、肖像画が3Dで表現され、角度によって回転するストライプ型の3Dホログラムが導入されています。この技術が紙幣に採用されるのは世界初のことです。
日本のすかし技術は世界最高水準
現行の日本銀行券には、偽造防止策の一環として「すかし」が採用されています。日本銀行券の「すかし」は、1885年(明治18年)に発行された最初の日本銀行券である「旧10円券」(通称「大黒札」)から採用されているのです。 「すかし」には、紙の厚さを部分的に薄くする「白すかし」と部分的に厚くする「黒すかし」があり、日本銀行券ではこの二つを組み合わせた精巧な「白黒すかし」が使用されています。この技術は手抄き和紙の伝統技術に支えられており、濃淡のコントラストがシャープで立体感があるため、世界でも最高水準です。
お札のデザイン変更の主な理由は偽造防止
お札のデザインが変わる理由はいくつかありますが、主な理由は偽造防止です。お札のデザインを定期的に変更することで、偽造が難しくなり、偽札の流通を防ぐことができます。 お札のデザイン変更は約20年ごとに行われることが多く、最新の技術を取り入れて偽造防止を強化しています。 出典 財務省 なぜ紙幣や貨幣のデザインを変えるのですか 執筆者:FINANCIAL FIELD編集部 ファイナンシャルプランナー
ファイナンシャルフィールド編集部