流経大柏の湘南内定FW松本果成に待望の笑顔。交代出場で右SBとしてプレー、アシストに「ほんとに自分のゴールぐらい嬉しかったです」
[1.4 選手権準々決勝 流通経済大柏高 8-0 上田西高 フクアリ] 今大会、悔し涙も見せていた背番号12。その表情が笑顔に変わった。流通経済大柏高(千葉)は前半33分、負傷を抱える右SB富樫龍暉(3年)を湘南内定FW松本果成(3年=上州FC高崎出身)と交代。FWや右SHでのプレーが続いていた松本にとっては2か月半ぶりという右SBでのプレーだった。 【写真】「美しすぎ」「めっちゃ可愛い」柴崎岳の妻・真野恵里菜さんがプライベートショット披露 松本は昨年12月にインフルエンザ感染のため、離脱。流通経済大と流通経済大柏高によるJリーグクラブ合同内定記者会見も欠席し、開会式(12月28日)の直前に復帰したという。佐賀東高(佐賀)との初戦(12月31日)は2-0の後半開始からFWで出場したものの、空回りしてしまった部分もあって不発。チームメートたちが5-0の勝利を喜ぶ中、一人悔し涙を流していた。 大津高(熊本)との3回戦は2-1の試合終盤からプレー。この日は前半からの起用に絶対に応える気持ちでピッチに立っていた。「ここまでなかなかコンディション持ってこれなくて、納得の行くプレーだったりができなくて、自分としても不甲斐なかった。今日、エノさん(榎本雅大監督)としても、賭けに出るレベルの起用だったと思います。でも、信じて使って下さったんで、その思いには絶対応えたいっていう思いがあって、ピッチに立ちました」。その松本が出場から7分後にアシストを記録した。 右サイドで相手DFライン裏へ出されたボールに反応。DFを背負ってキープすると、タイミング良くヒールパスを通す。これでMF和田哲平(3年)が抜け出し、右足シュートを決めた。その瞬間、松本は両手を広げ、右手で力強くガッツポーズ。「ほんとに自分のゴールぐらい嬉しかったです」という背番号12は、得点者の和田以上に喜びを表現していた。 J1クラブ内定選手として注目を浴びる中でのプレー。力んでしまっていた部分もある。だが、家族や中学時代の恩師の言葉で力を抜くことができたという。この日は、後半にもダイナミックな攻め上がりからクロスを上げるなど特長を発揮。榎本雅大監督の「彼のやっぱり推進力、そういうのが出せればいいなっていう風に思ってました」という期待に応えるプレーだった。 松本は「親だったり中学のコーチからもLINEを頂いて。『そんなに力まず、肩の力抜いて、オマエらしくやってこい』っていうLINEを昨日、一昨日に頂いて、ほんとにそういう言葉から自分としても身体の力が抜けて、今日の試合である程度のパフォーマンスを出せたんじゃないかなっていうのは思っています。ほんとにそういう方々への感謝っていうのは伝えていきたいです」と感謝する。 やや守備の部分で粗さはあるものの、「やっぱり自分はサイドでやってた方が行けるなっていうのは、自分としても分かった。今日、SBやって良かったなっていう思います」という右SBで攻撃力を発揮。今後への弾みをつけた松本は、準決勝へ向けて「自分としてもなかなか不安要素が多かったんですけど、今日でちょっとずつそういう不安要素は消していけたと思います。国立の舞台(準決勝)、スタメンだったらもちろんピッチに立たせてもらってるんでやらなきゃいけないですけど、途中交代が続いたとしても、今日みたいに自分でしっかり結果を残して、自分としてもコンディションをもっともっと上げて、まず勝って、決勝に繋げられるようにしていきたいです」と誓った。まずは準決勝までの1週間でアピール。コンディションを上げて、国立のピッチで躍動する。