「上昇サイクルじゃなかったの?」…DRAM価格はなぜ早くも下降しているのか
DRAM価格が最近小幅に下落しメモリー半導体業況に対する関心が高まっている。サムスン電子とSKハイニックスが主導するDRAM産業の業況は、韓国の輸出景気に及ぼす影響が大きい。 8日、市場調査会社DRAMエクスチェンジの集計結果によれば、コンピュータ用DRAMレガシー(汎用)製品(DDR48Gb1Gx8)の8月の平均固定取引価格は前月より2.38%下がった2.05ドルだ。DRAM価格は昨年10月から上昇傾向を見せ、今年5~7月には横ばいを維持していた。 DRAM価格の下落に対して市場調査業者トレンドフォースは「中国のスマートフォン在庫が過度な水準に到達し、家電製品に対する需要も予想ほど回復しなかった」とし「主に家電製品に使われるメモリー製品の現物価格が劣勢を示し、第2四半期の価格は第1四半期に比べ30%以上下落した」と分析した。 韓国の証券街では、世界的なIT製品需要鈍化により、長短期の展望が交錯する。未来アセット証券のキム・ヨンゴン研究員は「需要先の部品在庫備蓄が一段落し、短期的な価格停滞期が来たと判断する」と話した。またアイエム証券のソン・ミョンソプ研究員は「今後の景気鈍化、顧客の在庫備蓄完了、人工知能投資の鈍化が重なる場合、上昇サイクル2年目の2025年第1四半期下旬に下落サイクルが始まる可能性がある」と話した。 トレンドフォースは「2025年を控えてDRAM価格は四半期毎に漸進的に上昇すると予想されるが、こうした上昇は主に平均価格を引き上げる高帯域幅メモリー(HBM3e)の普及率増加などによるもの」とし「消費者需要が劣勢を見せる場合、予想されるDRAM価格の上昇は期待に及ばない可能性がある」と話した。 イ・ワン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )