死者35人「暴走車」事件を隠したい...中国当局が取ったのは「ニセ市民」作戦!?
11月11日に起きた事件の詳細を隠し通そうとしている中国当局は「お決まりの手法」でメディア取材を妨害
中国・広東省珠海のスポーツ施設で11月11日夜、運動中の市民に暴走車が突っ込んだ。死者35人、負傷者43人に上る大惨事だが、警察が犠牲者数を公表したのは1日後だ。 【動画】英BBCの記者に掴みかかり、撮影を遮ろうと必死な男性 当局は当初、事実を伏せようとした。英BBCが現場を取材した際には、警備員が記者らを撮影。BBCの動画では、制服姿でない男性が放送を妨害し、記者をつかみ、カメラを遮ろうとする様子が確認できる。 憤る市民を装った当局者を動員して外国メディアの取材を阻止するのは、中国の地方当局の常套手段だ。 中国政府は内心、珠海での事件を懸念しているようだ。習近平(シー・チンピン)国家主席は犯人に「厳罰」を科すと明言。中国公安省の声明によれば、11月13日に開かれた同省の会議では、早期の事実確認や、関連部門と連携した負傷者治療が必要だと指摘する声が上がった。 犯人の62歳の男(樊〔ファン〕という姓だけが公表されている)は「公共危険罪」容疑で現場で逮捕。車内で自ら首などを刺し、意識不明の状態で病院に搬送されたという。
マイカ・マッカートニー