大阪メトロ江坂駅、御堂筋線「北の重要拠点」の現在 千里中央から箕面萱野へ延伸した北大阪急行との接続駅
2024年春、大阪の鉄道地図が少し変化した。北大阪急行電鉄(以下「北急」)の延伸開業がその理由で、半世紀以上前に生まれた構想がついに現実のものになった。 【写真14枚】大阪メトロ御堂筋線の北端にある“要衝”、江坂駅とその周辺には何があるのか? これまで箕面市には西部を走る阪急箕面線の駅しかなかったが、大阪市中心部に直結する“大動脈”が生まれた。沿線住民や自治体の期待は大きい。新たに生まれた駅の周辺では、商業施設や公共施設、マンションの建設も進んでおり、数年後にはさらに発展していることだろう。
■御堂筋線と北急線の接続駅 一方、北急線は大阪市高速電気軌道(Osaka Metro、以下「大阪メトロ」)の御堂筋線と相互直通運転を行っている。吹田市にある江坂駅はその両者の接続駅だ。 「北急線の延伸開業によって、御堂筋線を利用するお客様の数は増えた印象です。開業から2カ月が経って少し落ち着きましたが、それでも以前よりは多く感じます」と話すのは、今年4月から江坂駅の駅長を務める中島敏文さん。 【写真】大阪メトロ御堂筋線の北端にある“要衝”、江坂駅とその周辺には何があるのか(10枚以上)
「駅長」と書いたが、実は大阪メトロには「江坂駅長」という役職はなく、中島さんの正式な役職名は「梅田管区副管区駅長」という。梅田駅以北の梅田管区に3人いる副管区駅長の1人で、江坂駅と南隣の東三国駅を担当しており、江坂駅に常駐しつつ必要に応じて東三国駅に向かう。 「江坂駅で乗降されるお客さまの層としては、ビジネスマンが多いですね」(中島さん)。江坂駅の周辺はかなりのビジネス街で、ダスキンをはじめ大企業の本社などもある。ラッシュアワーを過ぎてもスーツ姿の利用者が多いのは、そうしたオフィスに出入りする人たちなのだろう。
一方で、昼間や土曜・休日は買い物客と思しき人の利用も多い。近くに布地を取り扱う有名な店があるほか、新御堂筋の1本西側は「江坂ウエストサイドストリート」と名付けられ、飲食店などがにぎわいを見せる。 ■大阪メトロのなかでも大きな駅 「実は、私は25年ほど前に江坂駅に勤務していたことがあるんです。駅前の『ハンズ』(当時は東急ハンズ)が当時は大阪で唯一の店舗だったこともあって、その頃から栄えているエリアだという印象です」(中島さん)