大阪メトロ江坂駅、御堂筋線「北の重要拠点」の現在 千里中央から箕面萱野へ延伸した北大阪急行との接続駅
ちなみに、江坂駅の利用者数は、乗車と降車を合わせて1日あたり約8.2万人(2023年11月の調査)。御堂筋線で特に利用者が多い梅田―なんば間や天王寺駅には及ばないものの、それ以外では新大阪駅(約14.0万人)に次ぐ規模で、なかもず駅(約6.9万人)よりも上となる。大阪メトロ全体で見ても、かなり大きな駅なのだ。 江坂駅を改めて観察してみる。もっとも大きな特徴は自動券売機で、大阪メトロ用と北急用をそれぞれ設置。北急の社員は常駐していないため、集金などの日常的な管理はどちらも大阪メトロが行っている。
また、ホームの南端には大阪メトロの、北端には北急の乗務員詰所があり、列車が来るたびに乗務員が吸い込まれてゆく。入線してくる列車を真剣なまなざしで出迎え、テキパキと引き継ぎ作業を行って発車してゆく様は、いつ見ても気持ちがよい。 ■2022年3月にリニューアル 「江坂駅は、2022年3月にリニューアル工事が完了しました。長らく手を加えていませんでしたので、壁面や天井の改修などを行ったほか、駅サインも刷新しています」(中島さん)
実は筆者も20年ほど前に江坂駅をよく利用していたのだが、以前は薄水色の壁と少し暗めの照明で、高架下ということもあって少し薄暗かった。久しぶりに訪れた同駅は、思わず「おお!」と声が出るほど明るい印象に。一方で、ホームに上がる階段のタイルは以前のままで、懐かしさを感じた。 ところで、御堂筋線では早朝と深夜に江坂駅を始発・終着とする列車がある。江坂駅では夜間の車両留置を行っていないため、深夜のなかもず発江坂行き列車は到着後に大国町駅まで回送。翌朝に江坂駅から発車するなかもず行きの一番列車も、大国町駅から回送されてくる。江坂駅で折り返す列車は箕面萱野方面行きホームから逆向きに出発し、駅南側にある片渡り線で下り本線に移る仕組みだ。
「以前は、千里中央発の最終列車は江坂行きで、なかもず発江坂行きの列車がこれと接続して折り返し、なかもず方面への最終列車となっていました。私は以前、輸送指令所で働いていたんですが、この接続がうまくいかないと他の路線の最終列車にも影響してしまうので、いつも気にしていました」(中島さん) 一方、駅の北側にも片渡り線があり、北急線の列車も折り返せるようになっているが、ここを通る営業列車はなく、北急の試運転列車などが使うだけである。