海外メディアも八村塁の格上ドイツ撃破への貢献を絶賛「支配力を見せた」「Sカリーのような突進」
バスケットの日本代表の迫るW杯に向けての強化試合が24日、さいたまスーパーアリーナで行われ、世界ランク48位の日本が、NBA所属選手が3人も先発した同22位の“格上”ドイツを86-83で下す金星を挙げた。NBAのウィザーズに1巡目指名(全体9位)を受けた八村塁(20)が、両軍で最多となる31得点の大暴れ。リバウンド5、スティール2、ブロックショット1の記録をマークしてチームの勝利に貢献した。海外メディアは、この八村の活躍を次々と報じた。 NBCスポーツは「八村塁の封じ込めたブロックショットを見よ」との見出しを取り、「八村(の日本)がドイツに勝った土曜日の国際親善試合で31得点、5リバウンドを記録する働きを見せ、彼の支配力を続けてアピールした」と伝えた。 記事は「アルゼンチンに敗戦した木曜日の試合でも見せ場を次々と作った八村は、2日後に戻ってきた」と、22日に惜敗した世界ランク5位のアルゼンチンとの試合を引き合いに出して、八村が、この日、第4クォーターの終盤で見せたブロックショットを含め、ドイツを逆転で破った試合を動画で紹介した。 「(動画の)37秒にあるブロックショットは、公正で(ドイツにとって)嫌なプレーだった。NBAでは、このブロックショットはゴールテンディングだが、FIBAのルールでは、選手は一度ゴールのどこかにボールが接触すれば、ほとんどの場合でボールに触れることができる。そのルールにもかかわらず、八村のプレーが際立ったのは、彼の運動能力だ」と絶賛した。 また記事は「八村はそれだけでは終わらなかった」として序盤の速攻で見せた背中を通した“神業”的なドリブルを紹介。 「八村はステフィン・カリーのように敵ゴールへの突進を見せ、彼の背中を通すドリブルでゴールを決めて見せた」と、八村の美技にウォリアーズの超スーパースター、カリーを重ねた。
記事は最後に「国際親善試合の日程も今日には終わりとなり、日本はW杯の試合を9月1日のトルコ戦からスタートさせる。その後、チェコと戦い、八村の日本は、9月5日に米国と顔を合わせ、近い将来NBAでの相手となる選手と対戦する」と、中国で開幕するW杯の日本のスケジュールをわざわざ説明した。 欧州と国際バスケットボールを扱うバスケット専門サイトの「トークバスケット」は「日本と八村がドイツを仰天させる」との見出しを取って、強化試合といえど、日本が“番狂わせ”を起こしたことを八村の活躍と共に伝えた。 「八村は31得点と止まらず、埼玉で行われたワールドカップの“準備試合”でドイツを破った日本を牽引した。八村は77-83の6点差からの終盤の逆転劇に貢献。日本は勝利をつかんだ」と、八村のこの試合でのハイライトシーンを動画で紹介した。 同じく欧州のバスケット専門サイトの「ユーロ・フープ」も「八村がドイツ相手に31得点」とクローズアップ。「日本の若きスターがドイツ相手に攻撃を加えた」と伝えた。 記事は、「日本は、1万8000人のファンの前でドイツを破り、八村は、チームリーダーとしての地位を強固なものとした。NBAのルーキーフォワード(の八村)は計31得点でマン・オブ・ザ・マッチとなった」と動画ハイライトともに八村のプレーぶりを伝えた。 日本は、今日25日にさいたまスーパーアリーナでチュニジアと最後の強化試合を行い、8月31日開幕のW杯を迎える。グループリーグでは9月1日にトルコ、3日にチェコ、5日に大会3連覇を狙う強豪の米国と対戦する。