巨人の助っ人を他球団も狙っていた?「日本向きの打撃スタンス」高評価が
対戦投手が語るクロマティのすごみ
現役時代にヤクルトに在籍して何度も対戦した野球評論家の荒木大輔氏は、クロマティのすごみについて週刊ベースボールの取材で以下のように語っている。 「89年に4割に迫り、打率.378で首位打者に輝いたウォーレン・クロマティ(巨人)も心に強く残っている外国人打者でした。バースのように一発の怖さはありませんでしたが、確実に打ち返してヒットにする。特に内に入っていく、外から巻いていくようなボールはほぼ痛打を浴びてしまうので、ボールが抜けないように細心の注意を払いました。クロマティを抑えたイメージはあまりないですね。私は86年に初めて開幕投手を務めたのですが、相手は巨人でした(4月4日、後楽園)。1対1の同点で迎えた8回、クロマティに勝ち越し打を浴びて負けてしまったのを覚えています」 「日本人打者はチャンスでも冷静でいようとする感じですが、外国人打者はそういった場面で集中力が高まるタイプが多い。その中でもクロマティは集中力の高まりが顕著でした。引き込まれてしまうんですよね。ギアの上がり方がすごい。目の色が変わって、そこにボールを投げ込んでしまいそうになる威圧感があるので、とにかくチャンスの場面では警戒度がマックスになりましたね」 クロマティのような活躍を求めるのはハードルが高いが、キャベッジが五番でポイントゲッターとして活躍すれば、得点力が一気に上がる。27歳とまだまだ若い。ジャパニーズドリームをつかめるか。 写真=BBM
週刊ベースボール