小学5年生のとき母親が難病・ALSに ヤングケアラーの経験を糧に活動する19歳の青年に迫る
”ヤングケアラー”の経験を胸に
最後に同じヤングケアラーに伝えたいことについて聞いた。 「当事者やそのご家庭にしかわからないことがあるので、わかった気にならないでほしいとかあると思うけれど、人を頼ることで楽になることもあると思います。人に頼ることは依存することや任せることではなく社会にある資源やツール、”手札”を使うというスタンスでいいのではないでしょうか。だからこそ、閉じこもるのではなくどんなものが使えるのか調べ続けてほしいです。頼れそうと思ったことはお願いしたり、頼んだりすることで使えそうなものを使って繋がることを諦めないでほしいです」 また、南光さんは次のようにも話す。 「家族のなかで支え合うことはとても意味のあることです。でもそれは自分の場合だと母が大好きだから家族で支え合いたいと思って自ら望んでやったことで、必ずしも家族だからといってケアしなければならないわけではありません。例えばALSの親がいる子どもは『あなたがケアしなければならない』わけではなく、それよりも先にあなたの権利があるはずです。ケアの形はたくさんあると思うので、大変かもしれないですが自分たちにとって1番幸せな生活の形を追求してほしいなと思います」 ヤングケアラーが社会問題としてスポットがあてられたのは近年になってからのこと。勝手なイメージを作り上げてしまうのではなく、ひとりひとりに寄り添ったケアが実現できるように南光さんの取り組みには多くの人が実現を心待ちにしているだろう。 【出典】 日本ケアラー連盟 難病情報センター
ほ・とせなNEWS編集部