行政処分の障害者GH「恵」 神戸の事業者に一括譲渡
障害者グループホーム(GH)の利用者から食費を過大徴収するなどして行政処分を受けた株式会社恵(東京都)は、現在運営しているGHを含む障害福祉、介護保険サービスなど全246事業を株式会社ビオネスト(神戸市)に一括譲渡することで基本合意した。厚生労働省が8日、恵から報告を受けたと発表した。 ビオネストは現在、全国でGH、デイサービスなど244事業所を運営する。一括譲渡される事業所の利用者が希望すればこれまで通り利用できるようにし、職員も現行と同等以上の条件で雇用を継続する。来年1月末をめどに一括譲渡完了に向けて調整が進められている。 恵をめぐっては食費の過大徴収、報酬の不正請求が発覚し、愛知県内の五つのGHが6月に指定取消処分を受け、12都県の99のGHに連座制が適用された。 その後、恵は年内に全GHを一括譲渡する意向を示していた。 厚労省は同日、自治体と連絡会議を開いて状況を報告し、事業所指定の手続きなど円滑に事業譲渡が進むよう協力を求めた。厚労省としても引き続き一括譲渡に関して助言をしていく。