相次ぐキャベツ窃盗 一夜で1000個超の被害も 農家「同業者かと」 背景に価格高騰か
茨城県で1000個余りのキャベツが盗まれる事件が相次いでいる。被害農家を取材すると、犯人像が少し見えてきた。 【画像】1200個分のキャベツ…畑はどれぐらいの広さに? 窃盗被害に遭った畑には犯人の痕跡も
■なぜキャベツが狙われた?
被害に遭った農家 「この辺からずっととられた跡がありますね」 収穫直前のキャベツは、何者かによって根元から切り取られ、葉っぱだけが無残に残されていた。 被害に遭った農家 「(Q.どれくらい盗まれた?)だいたい840~850個。もう切れる(出荷可能)かなって見回りに来たら(盗まれて)切られているっていう状態」 先週、茨城県結城市の畑でキャベツおよそ850個が盗まれる被害が発生。 キャベツ850個盗まれた農家 「普通に考えて痛いっていうか(育てているキャベツの)4分の1強ぐらいはとられている」 被害に遭った農家の畑では、およそ3400個のキャベツを作っていたが、その4分の1以上となるキャベツが盗まれた。 茨城県では、収穫期を狙ったキャベツ泥棒が続発。15日には古河市でおよそ1200個、18日には八千代町でもおよそ1200個が一夜にして盗まれた。 なぜキャベツが狙われたのか。被害農家は、このように話す。 キャベツ850個盗まれた農家 「値段が高いからじゃないですかね。(通常の出荷価格で)1箱(6個)1000円が、今は(1箱)3000円とか3500円」 高騰を続けるキャベツ。都内のスーパーでは例年、1玉200円ほどのキャベツが、なんと例年のおよそ3倍の599円。 新宿八百屋 廣田廣史さん 「今キャベツが(1玉)税込み599円ですね。年内ずっとこんな感じなんじゃないかっていう話は聞いています」 異例ともいえるこの高騰に、客はこのように話す。 買い物客 「私はちょっと買えません。キャベツの料理を控えているっていう感じです」
■“土地勘のある人物”が窃盗?
価格が高騰するキャベツを狙ったのか?被害農家を取材すると、犯人像が見えてきた。 キャベツ850個盗まれた農家 「小さいやつは残されてて(収穫直前の)大きいやつはとられている状態。うちは多分途中で小さいからやめられてる状態です」 犯人は大きく育った出荷直前のものだけを盗んでいた。さらに、現場には犯人の痕跡があった。 キャベツ850個盗まれた農家 「トラックがここ入っている跡があるので、葉っぱの上を(トラックのタイヤが)のぼられている跡がちゃんと2つある」 畑の中までトラックを乗り入れた痕もあった。 キャベツ850個盗まれた農家 「(Q.犯人像とか分かりますか?)断面が雑だったり、ある程度きれいに切っている人もいるので、これだけ切るのはやっぱり団体・グループしか考えられない。(犯人は)間違いなく同業者だと思います」 被害農家は、犯人は土地勘のある人物ではないかと指摘する。 キャベツ850個盗まれた農家 「夜はほんとに真っ暗だし(周辺に)民家がないっていうのがやっぱり一番盗みやすいんじゃないですかね」