【高校サッカー】流通経済大柏 8発圧勝6大会ぶり4強も山野は反省「もう少しで得点できるシーンあった」
◇第103回全国高校サッカー選手権準々決勝 流通経済大柏8―0上田西(2025年1月4日 フクアリ) 【写真】<流通経大柏・上田西>前半、流通経大柏・山野が先制ゴールを決める 流通経済大柏(千葉)が8―0で上田西(長野)に大勝し、6大会ぶりの準決勝進出を決めた。FW山野春太(3年)、MF和田哲平(3年)、MF亀田歩夢(3年)がそれぞれ2得点。大前元紀(現関東リーグ1部南葛SC)を擁した07年度以来、17大会ぶりの優勝に前進した。 一度火が付くと止まらない。そして着火させるのは、いつもこの男だ。前半13分。左サイドで山野が縦パスに反応して、抜け出した。「スピードに乗って流し込むだけだった」とゴール右に3試合連続となる先制点。これが号砲となった。17分に和田が続き、28分にはJ2富山入りする亀田が左で受けると、右足で巻くように放って右側に入れた。さらに、前半の終盤7分間で、3人が再び得点。前半だけで6―0と一方的な展開にした。 初優勝した07年度大会でも攻撃力が目を引いたが、今回も攻撃のバリエーションは多い。左サイドからのカットインで2得点の亀田は中学までフットサルにも親しんだ技巧派。ドリブルが売りだが、周囲に「(シュートを)決めたのを見たことがない」と言われて発奮。3年生になって全体練習終了後に毎日10~15分間、この形のシュート練習を繰り返した。「ドリブルだけの選手ではないというところを見せたかった。あの角度は自信があった」と、身につけた成果だった。 この大会通算4得点とした山野は17年前に7得点で得点王になった大前元紀を意識する。「こんな展開になるとは思っていなかった。後半もう少しで得点できるシーンもあった」と、現状に満足していない。湘南入りするFW松本果が全3試合で後半途中出場にもかかわらず、チームは15得点と層は厚い。 準決勝は11日の東海大相模戦。「1週間の練習で誰が調子を上げるか。調整というより競争で、よりたくましくなって、国立で戦いたい」と榎本雅大監督(46)。頂点まであと2勝。タレント軍団が勢いをさらに加速させる。