〈2025年戦力比較〉連覇狙うソフトバンク ライバルは日本ハムより「勝ち方を知る」あの球団【パ・リーグ編】
■西武は土台作りからのスタートか 昨季3位のロッテは、佐々木朗希がポスティングシステムを利用してメジャー挑戦へ。能力は誰もが認めるが、故障が多く1年間稼働したシーズンがなかっただけに、大きな戦力ダウンにはならないだろう。先発陣にはソフトバンクからFAで石川柊太を獲得し、元タイガースのブライアン・サモンズも加わった。 打線は、昨年21本塁打・88打点のネフタリ・ソト、23本塁打・60打点のグレゴリー・ポランコの「SP砲」は健在。優勝を狙う爆発力には疑問符がつくが、しぶとい戦いで混戦に持ち込めば勝機が出てくる。 楽天は今江敏晃前監督が2年契約ながら就任1年で退団。育成能力に定評がある三木肇新監督が就任し、戦力をどう底上げしていくか。チームのレジェンドである田中将大がチームを去ったことも大きな反響を呼んだ。注目されるのはドラフト1位で入団したアマチュア球界№1遊撃・宗山塁だ。村林一輝とのレギュラー争いになるが、日本を代表する選手になる可能性を秘めている。昨年のチーム防御率3.73はリーグワーストだが、投手陣は先発、救援共に他球団に大きく見劣りする陣容ではない。問題は長距離砲の活躍だろう。浅村栄斗は打率.252、14本塁打と不本意な成績に。左でパンチ力がある安田悠馬、来日3年目のマイケル・フランコがキーマンになりそうだ。 昨年球団ワーストの91敗で最下位に低迷した西武は、西口文也監督が就任。先発陣はパ・リーグ屈指の陣容で、守護神に平良海馬を起用する方針を固めた。問題は昨年リーグワーストの350得点と深刻な貧打だ。4番候補でオリックスからレアンドロ・セデーニョを獲得したものの、野手で核になる選手が少なく、貧打を解消できるかは不透明だ。 西武を取材するテレビ関係者は「2、3年後の優勝争いを見据えて、25年は土台作りからスタートするシーズンになります。中・長期的視点で野手は一気に若返りを図る可能性がある。不動の遊撃手の源田壮亮、二塁から三塁にコンバートされる外崎修汰もウカウカできません」と指摘する。 ソフトバンクのリーグ連覇に立ちはだかるのは日本ハムか、オリックスか。かつて黄金時代を構築した西武の逆襲にも期待したい。 (今川秀悟)
今川秀悟